リチャード・マイヤ

リチャード・マイヤ：サウスタウンの顔、そしてカポエラの達人

リチャード・マイヤは、SNKの対戦型格闘ゲーム『餓狼伝説』シリーズと『KOF MAXIMUM IMPACT』シリーズに欠かせない人気キャラクターです。サウスタウンで有名な格闘家たちの溜まり場である飲食店「パオパオカフェ」のオーナーにして、ブラジル出身のカポエラ使いという、魅力的な二面性を持ち合わせています。

サウスタウンとパオパオカフェ：格闘家たちの聖地

ギース・ハワードの支配下にあったサウスタウンに、妻と共にブラジルから渡ってきたリチャード。定期的開催される「キング・オブ・ファイターズ」により、サウスタウンには多くの格闘家が訪れるようになりました。この機会を捉え、彼は格闘技イベントも開催できる飲食店として「パオパオカフェ」を創業。カポエラの実演も交え、店は瞬く間に格闘家たちの憩いの場として人気を博し、サウスタウンに複数店舗を展開するまでに成長を遂げます。『餓狼伝説2』では、ヴォルフガング・クラウザーがパオパオカフェを訪れる場面も描かれています。『KOF'94』ではメキシコ支店も存在することが示唆されており、リチャードのビジネスセンスとカポエラの知名度がいかに高いかを物語っています。

格闘家としてのリチャード：師であり、友人であり、そして…多額のツケ

自らもカポエラの腕を振るい、「キング・オブ・ファイターズ」にも参戦したリチャード。テリー・ボガードとの対戦を経て、彼とは良き友人関係を築きます。しかし、パオパオカフェにはテリーを始めとする常連客たちの膨大なツケが溜まっており、『KOF XII』ではそのツケの額が原因でテリーがパオパオカフェに行きづらくなっているというエピソードも存在します。リチャードはダック・キングに協力を仰ぎ、テリーを店に呼び戻そうとするなど、コミカルな一面も垣間見えます。

『餓狼伝説』シリーズでは、序盤の敵キャラクターとして登場した後、エンディングやサブキャラクターとして活躍します。『餓狼伝説3』では、新店舗の店長としてボブ・ウィルソンをスカウトし、カポエラの指導を行うなど、若手格闘家たちの育成にも貢献しています。

『KOF』シリーズでは、背景カメオ出演や会話での参加が主でしたが、『KOF MAXIMUM IMPACT 2』で遂にプレイヤーキャラクターとして参戦。テリーとの再会では、もちろんツケの支払いを要求しています。ソワレ・メイラからは伝説のカポエラ使いとして敬愛されており、その実力は折り紙つきです。一方、不知火舞の言動をきっかけとしたトラブルや、キム・カッファンの泥酔騒ぎなど、店の経営は決して順風満帆とは言い難い様子も描かれています。

ゲームにおけるリチャード：ユニークなカポエラスタイル

『餓狼伝説』では、CPU専用の序盤対戦相手として登場。カポエラをベースとした独特のキック技を駆使し、逆立ち状態での特殊攻撃や、パオパオカフェの天井を使った攻撃など、個性的な戦闘スタイルを展開します。業務用やネオジオ版では使用できませんでしたが、SFC版とMD版ではプレイヤーキャラクターとして使用可能になり、MD版では技の種類がネオジオ版に近くなっています。

技の解説：カポエラの華麗なる舞

リチャードの技は、カポエラのダイナミックな動きを反映したものが多く、空中回転キックや踵落とし、逆立ちを使った連続技など、見ているだけでもわくわくするような華麗な技の数々です。通常投げ、特殊技、必殺技、超必殺技と、多様な技が用意されており、『KOF MAXIMUM IMPACT』シリーズではさらに洗練された技の数々を見ることができます。 『餓狼伝説』シリーズ初期ではCPU専用だった技も、『KOF MAXIMUM IMPACT』シリーズではプレイヤーが使用可能になっています。

関係者と担当声優

リチャードを取り巻く人物も個性豊かです。パオパオカフェの常連にしてツケの未払い者であるテリー・ボガード、弟子であるボブ・ウィルソン、そして彼を敬愛するソワレ・メイラなど、様々な人間関係が物語に深みを与えています。担当声優は、『KOF MI』シリーズではコング桑田、『餓狼伝説 -THE MOTION PICTURE-』やドラマCDでは佐藤正治が務めています。

リチャード・マイヤは、単なるゲームキャラクターではなく、サウスタウンという世界観に欠かせない存在であり、彼の魅力は多くのプレイヤーを魅了し続けています。彼の活躍は、これからも『餓狼伝説』シリーズ、そして『KOF』シリーズを彩り続けることでしょう。

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