リック・サントラム

リチャード・ジョン・サントラムの政治家としての経歴

リチャード・ジョン・“リック”・サントラムは、1958年5月10日にバージニア州ウィンチェスターで生まれ、イタリア系アメリカ人の家庭に育ちました。彼の両親は、ペンシルベニア州の退役軍人省の病院で働いていました。サントラムは、イリノイ州で高校を卒業後、ペンシルベニア州立大学で政治学を学び、1981年にはピッツバーグ大学でMBAを取得しました。

政治の世界に足を踏み入れるきっかけは、大学在学中に上院議員に立候補するジョン・ハインツ三世のボランティアとしての活動でした。その後、ペンシルベニア州の上院議員ドイル・コーマンのアシスタントとして働き、法律の世界にも進出します。サントラムは1986年に法律事務所で弁護士としてキャリアを開始し、特にプロレス団体WWE（当時のWWF）を代表することが知られています。

政治活動の始まり

サントラムの政治家としてのキャリアは1990年に幕を開けます。彼はペンシルベニア第18区から下院選に立候補し、民主党現職のハリス・ウォフォードを破って当選。下院議員として2期を務めた後、1994年の上院選に出馬し、上院議員に選出されます。上院では、特に保守派の立場から妊娠中絶や同性婚反対の姿勢を強く示しました。

2001年には上院共和党会議の議長に就任し、その後も共和党の中での影響力を増していきます。しかし、2006年の選挙では、ペンシルベニア州の中道的な有権者の姿勢が影響し、落選します。この時の苦境は共和党にとって痛手であり、サントラム自身も沈黙を余儀なくされました。その後、彼は2012年の大統領選挙に立候補することになります。

2012年大統領選挙の挑戦

2011年4月、サントラムは2012年のアメリカ大統領選挙への立候補を表明しました。彼は家族重視、妊娠中絶や同性愛者の結婚への反対を掲げ、経済政策に関するバラク・オバマ大統領を批判しました。選挙戦の初期は厳しい戦局となりましたが、アイオワ州において支持を広げ、最終的には党員集会での表彰でも大健闘を見せます。

彼の選挙活動は多くの保守派からの支援を受け、特に名だたる保守団体から情熱的に支持されることになりますが、最終的に3位に終わります。4月には個人的な理由により選挙活動を停止することを表明し、名実ともにロムニー支持に回ることになります。

2016年大統領選挙へ

2015年5月、彼は再び大統領選挙への立候補を宣言しました。この時、彼は中間層を対象とした政策を重視する姿勢を示しましたが、結果的には2016年2月に撤退を表明し、マルコ・ルビオ上院議員を支持する決断を下します。

サントラムの政治家としての生涯は、家庭や伝統的価値観を重視する姿勢と共に、彼の信念や立場に基づく論争を数多く生んできました。継続してアメリカの保守政治の重要な一翼を担う存在であり続ける彼の将来に注目が集まります。

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