リック・バリー

リック・バリーとは

リック・バリー、正式にはリチャード・フランシス・デニス・バリー3世は、1944年3月28日にニュージャージー州エリザベスで生まれた元プロバスケットボール選手です。彼は1970年代にアメリカのバスケットボール界で特出した存在であり、特にスモールフォワードとしてその名を馳せました。バリーはカレッジバスケ（NCAA）、ABA、NBAで得点王となった唯一の選手としても知られています。彼のプレースタイルはその短い体形とは裏腹に、圧倒的なオフェンス力とディフェンス力を持ち合わせ、特にアンダースローのフリースローが象徴的でした。

生い立ち

バリーは地元のセミプロバスケットボール選手でありコーチでもあった父の影響を受け、幼少期から厳しい練習を重ねました。彼はサンフランシスコ・ウォリアーズに入団する以前、マイアミ大学で素晴らしい成績を収め、NCAAの得点王に輝きました。

プロキャリアの始まり

1965年のNBAドラフトで全体2位指名を受けたバリーは、サンフランシスコ・ウォリアーズに入団。その初年度から彼は平均25.7得点を記録し、新人王に輝くなど、期待以上の成果を発揮しました。彼は1966-67シーズンには得点王に輝き、NBAオールスターゲームでも素晴らしい活躍を見せました。

ABAへの移籍

1967年、ABAが誕生するとバリーは新リーグに魅力を感じ、オークランド・オークスに移籍しました。この移籍は法廷闘争を通じてもたらされ、彼はこの新たなチームとともにABAでも成功を収めます。しかし、1968-69シーズンには怪我のために多くの試合を欠場することとなりましたが、その後オークスは優勝を果たしました。

ニューヨーク・ネッツ時代

バリーはワシントン・キャップスを経てニューヨーク・ネッツに移籍します。ここでも彼は見事なパフォーマンスを発揮しましたが、最終的にチームはファイナルに進出することはできませんでした。

ゴールデンステート・ウォリアーズへの復帰

1972年、バリーはかつて自分がプレーしたウォリアーズに戻ります。この期間に、彼は1975年にNBAファイナルで優勝し、ファイナルMVPに選ばれるという栄誉を手にしました。このファイナルは「史上最大の番狂わせ」とも言われるものであり、バリーの成績は特に評価されています。

引退後

バリーは解説者としても成功。彼のカリスマ的な存在は、解説者としても多くのファンを惹きつけました。しかし、時折彼の発言が物議を呼ぶこともありました。コーチとしてもマイナーリーグで指導経験を持つバリーは、家庭生活では3度の結婚を経て多くの子供を育てました。息子たちも彼と同じ道を歩み、NBAのステージで活躍するものもいます。

バスケットボールにおける彼の位置づけ

バリーのプレースタイルは、卓越したオフェンス力とリンゴ・ファクターを併せ持ち、特にフリースローの技術が秀でていました。また、彼の火のような闘争心は、チームメイトやファンからの評価は分かれるものの、彼自身の競技者としての姿勢を強く示していました。バスケットボール史の中でリック・バリーは、特にアンダースローによるフリースローと共に語り継がれるような伝説的な選手であり、多くの記録と賞を残しました。

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