リトル・ブッダ (サウンドトラック)

リトル・ブッダ (サウンドトラック)

映画『リトル・ブッダ』のオリジナルサウンドトラックは、1994年4月6日にフォーライフ・レコードからリリースされ、全曲が著名な音楽家、坂本龍一によって作曲されています。このサウンドトラックは、映画の感動的な場面を支える重要な要素として評価されています。

音楽の背景

坂本龍一はこのプロジェクトにおいて、作曲だけでなく自ら指揮も担当しました。特に、映画のクライマックスシーンに使用される「ACCEPTANCE - END CREDITS」の音楽制作に際して、監督のベルナルド・ベルトルッチからユニークな依頼がありました。彼は「世界中の人が大泣きし、莫大な富を得ることになるような曲を書いてほしい」と頼みました。

坂本はこの注文に基づき、作品を作り上げていく中で試行錯誤の連続となりました。初めの2曲については監督から「もっと悲しく」とのリクエストがあり、3曲目には「希望がない」との指摘があり、これに坂本は激怒しました。さらには4曲目が却下され、最終的に5度目の挑戦でようやく承認された楽曲が完成しました。興味深い点として、不採用となった2曲目は坂本のアルバム「スウィート・リヴェンジ」に「Sweet Revenge」として収録されています。このタイトルは、監督に対する坂本の複雑な感情を反映させたものであるとされています。

収録曲の紹介

このサウンドトラックには、多様な楽曲が収められており、映画の各シーンに則した印象的なメロディが展開されています。主な収録曲は以下の通りです：

• - MAIN THEME
• - OPENING TITLES
• - THE FIRST MEETING
• - RAGA KIRVANI (ヴァイオリン：L. Subramaniam)
• - NEPALESE CARAVAN
• - VICTORY
• - FARAWAY SONG
• - RED DUST
• - RIVER ASHES
• - EXODUS
• - EVAN'S FUNERAL
• - THE MIDDLE WAY
• - RAGA NAIKI KANHRA/THE TRIAL (歌：Shruti Sadolikar)
• - ENLIGHTENMENT
• - THE REINCARNATION
• - GOMPA - HEART SUTRA
• - ACCEPTANCE - END CREDITS (歌：Shasheen Samad)
• - END THEME Live Version

特に「ACCEPTANCE - END CREDITS」は映画の結末を飾る重要な楽曲であり、聴く者に深い感動を与えます。さらに、日本盤にはボーナストラックが追加されている点も特徴的です。

まとめ

『リトル・ブッダ』のサウンドトラックは、単なる映画の音楽ではなく、監督と作曲家の間で繰り広げられたクリエイティブな対話の結果として生まれた特殊な作品です。坂本龍一の音楽は、映画のテーマやメッセージをより強く伝えるための重要な役割を担っています。このサウンドトラックを通じて、映画が表現したいメッセージが一層引き立てられているのです。

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