リトル・ペブル

リトル・ペブルについて

リトル・ペブル（本名：ウィリアム・カム）は、1950年生まれのオーストラリアの宗教指導者で、自らをローマ教皇ペトロ2世ロマヌスと名乗っています。彼はドイツ・ケルンに生まれ育ち、18歳のときに神の啓示を受けたと主張しています。その後、彼は神秘主義的な活動に専念し、1985年には聖シャーベル修道会を結成しました。

聖シャーベル修道会の活動

聖シャーベル修道会は、オーストラリアのニューサウスウェールズ州に本拠を構える宗教団体で、信者は共同生活を送りながら終末論的な予言を行っています。彼の予言の多くは、世界の破滅や様々な大事件に関するものであり、例えば日本の沈没や隕石の落下などが含まれています。しかし、実際にはこれらの予言が実現することはなく、逆に他の大事件には予言を的中させることができませんでした。このため、彼の信憑性は疑問視されています。

教団とカトリック教会の対立

リトル・ペブルの活動は、カトリック教会から異端視されました。2002年、教会は彼の運動をカルトとし、信者に対して関与しないようにとの声明を出しました。教団内では、信者が財産を寄付することが求められるなど、外部からはカルト的と見なされる行為もありました。特に、リトル・ペブルはその後、性犯罪で逮捕され、有罪判決を受けたことが彼の活動に大きな影響を与えました。

日本での展開

1980年代後半、リトル・ペブルは日本において聖シャーベル修道会の活動を開始しました。カトリック司 priest レオ・スタインバックを感化させたことがきっかけとなり、多くの信者がこの運動に参加しました。しかし、スタインバック神父は後に教団の実態に失望し、彼の宣伝を後悔したと報告しています。信者たちの中には、若者やオカルトに興味をもつ人々が多く、拡大する教団に対して日本のカトリック教会は警戒を強めました。

現在の状況

リトル・ペブルの後を継ぐ団体は、様々な内部問題を抱え、規模が縮小しています。特に性的な問題や教団内での独裁的な運営が指摘されています。近年、リトル・ペブルの運動は分裂しており、各地に小規模なグループが存在するのみとなりました。特に秋田県湯沢市には「リトル・ペブルの「ヨゼフパパファンクラブ」が活動を行っており、一部の信者は外部との接触を拒否しています。教団の活動や運営状況は不透明であり、個々の信者の生活も過酷なものとなっています。

結論

リトル・ペブルの名の下に展開された一連の運動は、多くの問題を抱えており、カトリック教会からの非難を受けてきました。彼の活動が世界中で引き起こした波紋は、単なる宗教的信念の範囲を超え、社会問題にも波及していることを示しています。リトル・ペブル自身の生涯や活動は、今後も議論の的になることでしょう。

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