リバーヘッド駅

リバーヘッド駅は、アメリカ合衆国ニューヨーク州サフォーク郡、リバーヘッド町に位置するロングアイランド鉄道の駅です。同鉄道の主要路線の一つである本線、特にグリーンポート方面への支線に属しています。リバーヘッド市街地の中心部、オズボーン・アベニューとレイルロード・ストリートが交わる地点にあり、主要な通りであるニューヨーク州道25号線（ウェスト・メイン・ストリート）やサフォーク郡の裁判所から北へすぐの、町の枢要なエリアに位置しています。

この駅の歴史は古く、ロングアイランド鉄道の開業間もない1845年6月14日に最初の駅が建設されたことに始まります。当初建てられた駅舎は、その用途を変え、鉄道作業員のための宿泊施設として利用するため、1870年3月に移築されました。これに伴い、同月には2番目の駅舎が新たに開業し、旅客サービスの拠点となりました。駅は発展を続け、19世紀末から20世紀半ばにかけての長い期間、具体的には1891年から1969年の間には、列車の方向転換に不可欠な転車台や、蒸気機関車へ水を供給するための給水塔、そしてそのためのポンプ室といった、当時の鉄道運行を支える重要な設備を備えていました。

3番目の駅舎は、装いを新たに1910年6月2日に供用を開始しましたが、時代の流れとともにその役割を終え、1972年11月13日をもって旅客営業は廃止されました。しかし、駅舎建物自体はすぐに解体されることなく、その後も20世紀末まで、鉄道の信号設備を保守管理する担当者の作業拠点として活用されていました。

近年、リバーヘッド駅は再び息を吹き返し、新しい姿で復活しました。現在の駅は、段差なく列車に乗り降りできる高床式の単式ホームを備えています。駅舎としては4代目にあたる建物が建設されましたが、これは1910年に建てられた3代目駅舎のデザインを模したものです。この新しい駅舎は2001年にリバーヘッド町に所有権が移されましたが、残念ながら公共への開放は限られています。建物内では、破壊行為や物品の盗難、さらには本来の目的とは異なる不適切な利用が頻発したため、現在では一般利用が閉鎖されている状況です。駅舎自体はリバーヘッド町が所有していますが、旅客が利用する高床式プラットホームや待合設備といった駅機能は、ニューヨーク大都市圏交通公社（MTA）が管理・運用しています。

駅の構造としては、本線の線路の南側に高床式の単式ホームが1面設置されています。このホームは、標準的なロングアイランド鉄道の車両でおよそ1両半の長さに対応できる有効長を持っています。駅付近の線路配置は、本線が2線通っており、その脇には小規模ながら3本の線路を持つ操車場が設けられています。これにより、このエリアでは旅客列車の運行だけでなく、車両の留置や入換作業も行われることがあります。

リバーヘッド駅は、ロングアイランド鉄道の歴史を伝える重要な場所の近くに位置しています。特に、歴史的な鉄道車両や保守設備を収集・保存しているロングアイランド鉄道博物館の「リバーヘッド修復サイト」は、この駅のすぐ西隣にあります。駅を訪れることで、単に列車を利用するだけでなく、過去に活躍した貴重な鉄道車両のコレクションを間近に見ることもできます。これは、この駅が地域の鉄道遺産を守り、後世に伝える役割も担っていることを示しています。

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