リュボスラフ・ペネフ

リュボスラフ・ムラデノフ・ペネフ（Lyuboslav Mladenov Penev）は、1966年8月31日生まれのブルガリア人、元プロサッカー選手であり、現在はサッカー指導者として活動しています。現役時代はフォワードとして、その屈強な体格と卓越した技術で国内外のクラブ、ブルガリア代表で活躍しました。

選手経歴

ペネフは1984年、18歳で名門CSKAソフィアのトップチームにデビューしました。フリスト・ストイチコフ、エミル・コスタディノフ、トリフォン・イヴァノフら錚々たるメンバーを擁した当時のCSKAソフィアは国内リーグを席巻し、2度のリーグ優勝と3度のカップ戦優勝を達成。ペネフ自身も1988年には最優秀ブルガリア人選手に選出されるなど、若くしてその才能を開花させました。

1989年からはスペインリーグに挑戦し、バレンシアCF、アトレティコ・マドリード、SDコンポステラ、セルタ・デ・ビーゴと4つのクラブに在籍。中でもアトレティコ・マドリードでは、1995-96シーズンにリーグ優勝とコパ・デル・レイの2冠を達成し、チームの中心選手として大きく貢献しました。このシーズン、ペネフは公式戦44試合に出場し22得点を記録する活躍を見せました。

ブルガリア代表としては、1987年から1998年までの間に62試合に出場し、13得点を記録。欧州選手権1996年、1998年ワールドカップに出場しました。1994年ワールドカップでは、ブルガリア代表は4位入賞という同国サッカー史上最高の成績を残しましたが、ペネフは睾丸腫瘍により無念の出場辞退となりました。当時、ストイチコフらと共に攻撃の中心として期待されていただけに、この欠場はブルガリア代表にとって大きな痛手でした。

ペネフは、長身とラガーマンを彷彿とさせる屈強な体格に加え、ストライカーとしての得点能力だけでなく、味方を活かすプレーにも長けていました。1994年W杯予選、フランスとの最終戦でコスタディノフが決めた劇的な決勝ゴールは、ペネフがセンターライン付近でボールを受け、正確な縦パスを送ったことから生まれたものでした。

指導者経歴

引退後は指導者の道へ進み、2009年からは古巣CSKAソフィアの監督に就任。2011年10月からはブルガリア代表監督を務めましたが、2014年11月20日に解任されました。その後もクラブチームの監督としてキャリアを重ねています。

プレースタイル

ペネフは、恵まれた体格を生かしたポストプレーや、高い得点能力が持ち味のフォワードでした。また、戦術理解度が高く、味方を生かすプレーにも長けていたため、チームの攻撃を活性化させる上で重要な役割を果たしました。ブルガリア代表では、ストイチコフとのコンビで数多くのゴールを演出しました。

タイトル

選手時代

PFC CSKAソフィア
ファースト・プロフェッショナル・フットボールリーグ: 2回 (1986-1987, 1988-1989)
ブルガリア人民共和国カップ: 4回 (1984-1985, 1986-1987, 1987-1988, 1988-1989)
ソビエト軍杯: 3回 (1985, 1986, 1989)
ブルガリアスーパーカップ: 1回 (1989)
アトレティコ・マドリード
プリメーラ・ディビシオン: 1回 (1995-1996)
コパ・デル・レイ: 1回 (1995-1996)
個人
ブルガリアフットボールオブザイヤー: 1回 (1988)

監督時代

リテックス・ロヴェチ
ブルガリアリーグ: 2010-11
CSKAソフィア
ブルガリア・カップ: 2020-21

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