リンク (ポルノグラフィティの曲)

ポルノグラフィティのシングル「リンク」：探求と繋がりをテーマにした現代社会への問いかけ

2007年7月18日、人気ロックバンド・ポルノグラフィティは22枚目のシングル「リンク」をリリースしました。前作から約9ヶ月ぶりとなるこのシングルは、同年8月にリリースされた7thアルバム『ポルノグラフィティ』からのリードトラックとして、大きな注目を集めました。

スバル・インプレッサCMソングとして話題に

「リンク」は、2007年6月から2008年5月にかけて、富士重工業のスバル・インプレッサのCMソングとして起用されました。CMとのタイアップにより、楽曲の知名度はさらに向上し、多くの人々の耳に届くこととなりました。キャッチーなメロディーとメッセージ性の強い歌詞は、幅広い世代の共感を呼びました。

楽曲制作：バンドメンバーの真摯な思い

「リンク」は、岡野昭仁と新藤晴一が、デビュー当時から現在まで抱き続けてきた「自分たちが本当に表現したい音楽」について話し合った末に生まれた作品です。当初は7thアルバム『ポルノグラフィティ』に収録予定でしたが、その高い完成度からシングル表題曲として抜擢されました。

歌詞のテーマは「探求」と「繋がり」。現代社会が抱える不安定さや混沌とした状況の中で、自分自身の進むべき道を模索し、他者との繋がりを大切にすることの重要性を歌い上げています。岡野昭仁は、この楽曲に込めた思いを「不安な要素が多い今の世の中で、僕らはどういう道を選んでいけばいいんだろうかって気持ちは皆さんの心にもあると思う。それをそれぞれ見つめ直して少しでも良い世の中になっていけばええなぁという気持ちを込めました」と語っています。

楽曲アレンジ：意外な葛藤と完成

新藤晴一は、楽曲制作中に「レッド・ホット・チリ・ペッパーズのようなリフができた」と感じていました。しかし、ak.hommaによるアレンジでストリングスが加わったことに当初は納得がいかなかったというエピソードも残っています。この制作過程における葛藤が、楽曲に深みと奥行きを与えていると言えるでしょう。

ミュージックビデオと豪華参加ミュージシャン

「リンク」のミュージックビデオは、奥和義監督が手掛けました。ポルノグラフィティのメンバーに加え、松永俊弥、根岸孝旨、ak.hommaも出演。洗練された映像と楽曲の相乗効果によって、作品の世界観はより一層魅力的なものとなりました。

楽曲には、多くのミュージシャンが参加しています。ドラムに松永俊弥、ベースに根岸孝旨、ストリングスに弦一徹Strings、シンセサイザーに飯田高広、エレキギターサウンドデザイナーに遠藤太郎、そしてwuritzer、ピアノ、その他楽器をak.hommaが担当しました。コーラスにはうぐいすボーイズが参加し、豪華な布陣で楽曲を彩っています。

「リンク」は、ヴォーカルパートが比較的少なく、アコースティックギターが旋律を担うパートが多いのが特徴です。そのため、歌い出しまでに1分以上のイントロが設けられ、聴く者の期待感を高める構成になっています。

「リンク」は、単なる楽曲を超えた、現代社会へのメッセージが込められた、まさにポルノグラフィティの代表作の一つと言えるでしょう。その音楽性、歌詞、そして制作過程に込められた思いは、今もなお多くのリスナーの心を掴んで離しません。

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