リングにかけろ2

車田正美による日本の漫画作品。『リングにかけろ』の続編として、ボクシングをテーマにした熱い物語が展開されます。前作のシリアスな路線から一転、「真剣にバカをやる」をテーマに、ギャグ要素もふんだんに盛り込まれていますが、要所はしっかりと締める構成となっています。

あらすじ

各編の名称は、本項で便宜上定めたものです。

日本編

高嶺竜児と剣崎順の死闘から17年後。剣崎の息子・麟童は、父の生き方に反発し、ストリートファイターとして生きていました。しかし、欧州チャンピオン・スコルピオンに敗北したことで、真の強さを求めボクサーへの道へ。志那虎一城の息子・伊織、影道総帥の息子・嵐、河井武士の甥・響と出会い、それぞれの想いを胸にリングを目指します。

ドイツ編

河井武士を訪ねた麟童は、河井が人格障害に苦しんでいることを知ります。スコルピオンにドイツ大会に招待された麟童は、河井の魂に火を点すべく大会に出場。響、伊織、嵐も加わり、ドイツの強豪たちと激突します。

イタリア編

ドイツ大会で優勝した麟童でしたが、響が命を落とすという大きな代償を払いました。スコルピオンへの挑戦権を得るも、それを放棄して帰国。しかし、各国のJr.が麟童を倒し、挑戦権を奪おうとします。まず、イタリアJr.が麟童を狙い、内部では次期ドンの座を巡る争いが繰り広げられます。

フランス編

イタリア戦後、麟童はフランスJr.に連れ去られます。目的はスコルピオンへの挑戦権を奪うこと。しかし、東西に分かれたバロア家の抗争に巻き込まれていきます。

世界Jr.大会編

日本に帰国した麟童は、三条家の没落と一菜の窮状を知ります。一菜を救うため、ギリシアで開催される世界大会に出場。かつて拳を交えたボクサーや世界中の強豪が集う中、ギリシアJr.の陰謀が蠢き始めます。

ギリシア十二神編

石松の死を知りショックを受ける麟童。志那虎のコーチを受けますが、厳しい練習に戸惑います。そんな中、ギリシア十二神が麟童抹殺とカイザーナックル奪取に向けて動き出します。スコルピオンは麟童を護るよう命令を下します。

世界バンタム級統一タイトルマッチ編

WBC王者となった麟童とWBA王者・竜童の対戦。互いに引退を決め、この一戦に全てを懸けます。新世代日本Jr.が瞬間的に結集し、物語は幕を閉じます。

登場人物

日本

剣崎麟童: 本作の主人公。剣崎順と高嶺菊の息子。ストリートファイトに明け暮れていましたが、ボクシングへの情熱に目覚めます。必殺ブローはギャラクティカマグナム、ギャラクティカファントム、ハリケーンボルトなど。
志那虎伊織: 志那虎一城の息子。堅物で時代劇口調。女アレルギー。父に命じられ麟童抹殺を試みますが、ボクシングの道へ。神技ディフェンス、志那虎陰流雷光流転拳の使い手。
河井響: 河井武士の甥。ピアノの名手で絶対音感の持ち主。心臓に持病を抱えながらも、ボクシングに情熱を燃やします。ジェットアッパーを得意技とする。
影道嵐: 影道殉の息子。麟童の従弟。外界への進出を目論みますが、破門され影道を後にします。影道雷神拳、影道鳳閣拳の使い手。
大村竜童: 竜児に瓜二つの少年。争いを嫌いボクサーであることを否定しますが、密かに特訓を積んでいます。ブーメランフックとブーメランスクエアーを身につけている。

前世代ボクサー

香取石松: 前作の黄金の日本Jr.の一人。漁師として生計を立てています。麟童の養父であり、ボクサーとしての才能を開花させます。ハリケーンボルトの使い手。
志那虎一城: 前作の黄金の日本Jr.の一人。剣道に専念し、志那虎陰流の師範を務めています。麟童をコーチすることになります。
河井武士: 前作の黄金の日本Jr.の一人。音楽の勉強のためにドイツへ旅立ちましたが、人格障害に苦しんでいます。ジェットアッパーの使い手。
影道殉: 影道総帥。孤独の荒行に入り、姿を消しています。

その他

三条一菜: 麟童の婚約者。家庭的で優しい少女。麟童のボクサーとしての道を支えます。

各国Jr.

ドイツ、イタリア、フランス、アメリカ、ギリシアなど、各国の個性豊かなJr.ボクサーたちが登場します。

キーワード

黄金の日本Jr.: 前作に登場した、高嶺竜児、剣崎順、香取石松、志那虎一城、河井武士からなる伝説のチーム。
ギャラクティカマグナム: 麟童の必殺ブロー。
ジェットアッパー: 河井武士の必殺ブロー。
カイザーナックル: ギリシアに伝わる伝説の武器。
制極界: 攻防一体の奥義。

参考文献

車田正美『リングにかけろ2』全26巻、集英社
車田正美『リングにかけろ1』全18巻、集英社
車田正美『リングにかけろ』全15巻、集英社

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