リーガ・エスパニョーラ1929

1929年シーズンのリーガ・エスパニョーラ概要

1929年シーズンは、スペインのプロサッカーリーグ、リーガ・エスパニョーラの初回の大会であり、その創設に向けてさまざまな道のりがありました。当初、このリーグは1928年に秋冬制で始まる予定でしたが、クラブ間での意見対立により実現が遅れました。最終的に全クラブが協会の盟約の下、リーグの創設に合意し、1929年2月10日に開幕する運びとなりました。シーズンは6月30日まで続き、10チームによるラウンドロビン形式で行われました。

参入クラブの選定

1929年シーズン参入のクラブは、1928年11月27日に定められました。まず、コパ・デル・レイにおける優勝歴のある6つのクラブ、すなわちアレナス・クルブ・デ・ゲチョ、アスレティック・ビルバオ、FCバルセロナ、レアル・マドリード、レアル・ソシエダ、レアル・ウニオンが枠を確保しました。さらに、準優勝経験が多いアトレティコ・マドリード、RCDエスパニョール、CDエウロパが3席を占め、最終の1枠はトーナメントによる競争で決まることが決定しました。その結果、ラシン・サンタンデールが10枠目としてリーグに参加しました。

シーズンの展開

シーズンが始まり、記念すべき開幕戦において、RCDエスパニョールの選手ジュゼー・ピトゥス・プラットがリーグ最初の得点者となり、チームがレアル・ウニオンを3-2で下しました。また、アトレティコ・マドリードのアルフォンソ・オラソがオウンゴールを記録し、こちらも注目されました。レアル・マドリードは開幕戦でCDエウロパ相手にハットトリックを決め、印象的なスタートを切ります。

しかし、リーグ中盤では、レアル・マドリードが失速し、FCバルセロナが反撃に出ます。バルセロナは徐々に調子を上げ、最終節を迎える頃には同勝ち点で競り合っていました。最終節では、バルセロナがレアル・ウニオンに4-1で勝利し、逆転で初代王者に輝くことになります。

降格争いと入れ替え戦

初年度のリーグには、降格枠が0.5という特異な規定がありましたが、それでもラシン・サンタンデールは開幕からの不調が続き、最下位に沈んでしまいます。彼らは入れ替え戦を余儀なくされ、セグンダ・ディビシオンの優勝チームであるセビージャFCとの対戦を迎え、合計3-2で残留を果たしました。

記録と得点者

リーガ・エスパニョーラの初年度の得点記録は、アスレティック・ビルバオがRCDエスパニョールに対して9-0という圧倒的スコアを記録し、一試合の最大得点を達成しました。また、個人別得点ランキングでは、パコ・ビエンソバスがトップに立ちました。

このように1929年のリーガ・エスパニョーラシーズンは、数多くのドラマや記録を生み出し、現在のスペインサッカー界においても重要な位置を占めています。

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