リーガ・エスパニョーラ1943-1944

1943-1944年シーズンのリーガ・エスパニョーラ

1943-1944年シーズンのリーガ・エスパニョーラは、このリーグにとって歴史に残る第13回目のシーズンです。1943年9月26日から開始され、1944年4月9日に終了しました。このシーズンでは、バレンシアCFが2度目の優勝を達成するという結果に終わりました。

レギュレーション

リーガ・エスパニョーラは14チームが参加し、各チームがホームとアウェイで対戦する形式を採用しています。全26試合から成るこのシーズンでは、勝利に対して2ポイント、引き分けに1ポイント、敗北にはポイントが与えられません。また、勝ち点が同じ場合の順位決定には特に変わったルールは設けられていませんでした。今シーズンのプリメーラ・ディビシオンの11位と12位は、セグンダ・ディビシオン上位2チームと自動昇格を果たし、11位と12位チームは入れ替え戦を行う仕組みです。

シーズンの流れ

優勝争い

シーズン序盤から、中堅チームのバレンシアCFとアトレティコ・アビアシオンが競り合う形で優勝争いを繰り広げました。昨シーズンに堂々とした姿を見せたアトレティコ・デ・ビルバオとは対照的に、バレンシアとアビアシオンはその競争力を示しました。これに続くのは、安定したチーム運営を続けていたセビージャCFや、守備の堅いCDカステリョン、さらには新顔のレアル・オビエドCFといったチームたちです。しかし、競争する全チームがまだバレンシアの強さに近づけていない状況でした。

バレンシアは第3節から5連勝を収め、10試合で無敗を達成。注目のチームのひとつであるCFバルセロナや前シーズン王者のビルバオも好成績を残していましたが、バレンシアは無敗記録を続け、その後も連勝を重ねました。第18節ではアビアシオンに勝たれましたが、それでも勝ち点では4点差を維持しており、他チームには厳しい状況でした。

数試合後、バレンシアは良好な形で第23節に進出しましたが、続く試合でオビエドに敗北し、ここで勝ち点差も5に広がりました。特に注目の試合は、約束の地・メスタージャでのサバデルCF戦でした。この試合を2-1で制することで、バレンシアは2試合を残しながら自チームで優勝を決定し、見事な成果を上げました。

残留争い

残留争いにおいては、RCセルタ・デ・ビーゴとRCデポルティーボ・デ・ラ・コルーニャが苦境に立たされました。セルタは自慢の攻撃力に欠け、リーグ中での得点を上げられなかったため、最終的に降格が決定。デポルも監督交代後にはその特長であった守備が崩れ、得点力も上がらずに入れ替え戦圏に留まりました。同様にレアル・ソシエダも苦戦し、昇格からわずか1年で再度降格してしまいました。

名門RCDエスパニョールもシーズン中に監督交代を余儀なくされ、最終的には入れ替え戦圏内での戦いを繰り広げました。しかし、23節のライバル・バルサ戦で勝利を収めると、そこからチームは自信を持つようになり、連勝を重ねながら残留争いからは脱却することができました。初期の苦境を乗り越え、最終節を迎えたエスパニョールは無事に自動残留を決定しました。

結果

このシーズンは、バレンシアCFの優勝によって幕を閉じたほか、降格チームの決定もありました。入れ替え戦ではエスパニョールが無事勝利し来シーズンへの進出を確定。一方、CDアルコヤーノは降格を余儀なくされる結果となり、次シーズンも難しい戦いが待っていることでしょう。

1943-1944年シーズンのリーガ・エスパニョーラは、チームの成長や戦略が交錯する中で、様々なドラマが繰り広げられたシーズンとして記憶に残ります。

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