リーメント

株式会社リーメント

会社概要と沿革

株式会社リーメントは、1998年5月に日本の雑貨玩具メーカーとして設立されました。当初は携帯ストラップなどの雑貨系玩具を中心に手掛けていましたが、後にトレーディングフィギュアを市場に投入し、食玩分野への参入を果たします。同社の大きな転機となったのが、主力商品である「ぷちサンプルシリーズ」の誕生です。2002年6月にはシリーズ第1弾となる「和食処」を全国で発売。これが好評を博し、ミニチュアフィギュア市場での地位を確立していきます。2008年1月からはディズニーキャラクターとのコラボ商品を皮切りに、サンリオやリラックマなど、様々な人気キャラクターとの協力による商品展開を積極的に行っています。近年では、2021年6月に公式YouTubeチャンネルを開設し、動画コンテンツを通じてファンとの交流を深めています。さらに、2022年6月には「ぷちサンプルシリーズ」が発売20周年を迎え、記念動画を公開するなど、長年にわたり多くのファンに支持されています。

主力商品：ぷちサンプルシリーズ

リーメントの代表的なシリーズである「ぷちサンプルシリーズ」は、食品サンプルや日常生活で見かける様々な雑貨、家具、家電などをモチーフにしたミニチュアフィギュアです。その最大の特徴は、細部にまでこだわった写実的な造形と彩色にあります。ドールハウス向けのミニチュアとは異なり、現実世界のモノを高い精度で再現することで、多くのコレクターやミニチュアファンから支持を得ています。シリーズ開始当初は、フィギュアとブックレットに加えて菓子がセットになった食玩として販売されていました（ただし、2023年現在では菓子の封入は行われていません）。

第1弾「和食処」はパッケージを開ける前に内容が判別できる仕様でしたが、続く第2弾「ファミレス」以降は、中身が分からないブラインドボックス形式が採用され、開封時の楽しさが加わりました。初期のシリーズにはシークレットアイテムも含まれていましたが、2009年頃からは主要なブラインドボックス形式のシリーズではシークレットが廃止され、通常ラインナップのみとなりました。また、同時期からは内箱に特定のラベルが貼付され、内箱で購入すれば全種類揃うことが分かるようになりました。

「ぷちサンプルシリーズ」のテーマは多岐にわたり、和食、洋食、カフェ、スーパーマーケットの商品、駄菓子、コンビニエンスストア、果物、スイーツといった食品関連から、昭和レトロな部屋、文房具、メイク道具、ファッションアイテム、家具、家電、さらには動物をモチーフにした派生シリーズまで、非常に幅広い題材を取り扱っています。特に2014年頃からは、専用ディスプレイケースだけでなく、シリーズの中に家具や大型家電が多く取り入れられるようになり、ミニチュアを組み合わせてより本格的なドールハウスのように飾って楽しむことも可能になりました。

その他の商品とコラボレーション

「ぷちサンプルシリーズ」以外にも、リーメントは様々なコンセプトの商品を展開しています。例えば、「ぷちどうぶつシリーズ」では可愛らしい動物たちのミニチュアを、また「ぷちモードコレクション」ではドールサイズのファッションアイテムを手掛けています。「タイニーハウス」シリーズや「でか！ぷちサンプルシリーズ」（ぷちサンプルの約3倍サイズ）といったユニークなアイテムも企画されています。

企業とのコラボレーションも活発で、過去には「桃屋」や「森永製菓」、「明治」、近年では「コメダ珈琲店」や「伊藤久右衛門」、「Kalita」など、実在する企業やブランドの商品・店舗をミニチュア化するシリーズが人気を集めています。また、前述の通り、「ディズニー」や「サンリオ」、「リラックマ」、「ドラえもん」といった多数のキャラクターとのコラボ商品も継続的に展開しており、それぞれのキャラクターの世界観をミニチュアで表現しています。

関連アイテムと展開

リーメントは、ミニチュア商品をより魅力的に飾るための専用ディスプレイケースやジオラマアイテムも製造・販売しています。「冷蔵庫」や「食器棚」、「こたつ」、「学習机」、「お店の陳列棚」など、様々な背景や家具のミニチュアが用意されており、ぷちサンプルシリーズと組み合わせることで、多様なシーンを再現して楽しむことができます。

過去には、食玩やフィギュアに関する書籍を出版したり、既存商品を仕様変更したブックトイ形式での販売も行われています。非売品のミニチュアやノベルティグッズなども存在し、ファン心をくすぐる展開も行われています。

日本の食玩・ミニチュア市場において、リーメントは精巧でリアルな造形とユニークな企画力により、確固たる地位を築いています。競合他社としてメガハウスやケンエレファントなどが同様のミニチュア商品を展開していますが、リーメントの「ぷちサンプルシリーズ」は特にその細密さと多様なテーマ性で、国内外問わず多くのファンに愛され続けています。

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