ルサイル・インターナショナル・サーキット

ルサイル・インターナショナル・サーキット

ルサイル・インターナショナル・サーキット（Lusail International Circuit）は、カタールのドーハから北に位置するルサイル地区にあるサーキットです。このコースは2004年に完成し、一周の長さは5.4キロメートルで、主にモータースポーツイベントが開催されています。2022年に「Losail」から「Lusail」に名称が改められ、より地域に根ざした呼称となりました。

主なイベントと契約

このサーキットは特にMotoGPのカタールGPが行われる場所として知られています。2021年には、新型コロナウイルスの影響でF1のスケジュール変更があった際、F1開催に必要な「グレード1」の資格を持つルサイルでの開催が計画されました。結果、2021年のF1第20戦としてルサイルでの開催が決定し、さらに2023年からの10年間にわたるカタールGPの開催契約も結ばれました。このため、カタールでのF1開催は初めてとなります。

とはいえ、2023年以降のF1の開催場所はまだ未定ですが、開催に向けてピットレーンの入口変更や仮設のチームホスピタリティの設置、さらには新しいレースコントロール施設やメディアセンター、大型のピットガレージの建設が進められました。また、路面の再舗装も行われたことで、レースの質が向上しました。

さらに、FIA 世界耐久選手権（WEC）においては、2024年からの開幕戦の開催にむけた契約が結ばれています。

天候とレースのハプニング

2009年のMotoGPでは、125ccクラスのレースが開始された4周目にスコールが発生し、赤旗が出されて半分のポイントが与えられるという事件が起こりました。その後、雨が止んだために250ccクラスはレースを実施できたものの、MotoGPクラスのスタート直前に再びスコールが襲い、レースがキャンセルになる事態が発生しました。このような砂漠地帯らしからぬハプニングが現れることもあり、周囲の気候条件がレースに与える影響は大きいです。

特に風が強い日は砂がサーキットに入ってきやすく、グリップに影響を及ぼすことがあります。これにより、選手は常に変化するコンディションに対応しなければなりません。

サーキットの設計と特徴

ルサイル・インターナショナル・サーキットは、2007年に屋外常設照明が設置され、2008年にはMotoGP史上初のナイトレースが開催されました。サーキットのメインストレッチは1,068メートルと比較的長く、ターン1はオーバーテイクの重要なポイントです。このコースでは、低出力のマシンが多くの場合、スリップストリームを活用しながらバトルを繰り広げる様子が見られます。

しかし、他のストレート部分はオーバーテイクが期待できない長さのものが多く、高速コーナーとタイトなターンが組み合わさった設計になっています。特にターン6は100km/hと最も遅いコーナーですが、逆にターン13は約260km/hと最も高速なコーナーです。このため、選手は高速コーナーでのバランスやスピードを保つために高い技術が求められます。

結論

ルサイル・インターナショナル・サーキットは、モータースポーツの重要な舞台であり、各種国際大会が開催されることで知られています。サーキットの柔軟な設計や地域の気候条件への対応は、選手たちにとって常に挑戦を提供しています。今後の展望として、さらなる発展が期待されています。

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