ルテル・ラウララ

ルテル・ラウララは、1995年5月30日にニュージーランド南島の都市クライストチャーチで生を受けたラグビーユニオン選手です。現在の所属チームは、JAPAN RUGBY LEAGUE ONEに参戦する浦安D-Rocks。

ゲームを構築するスタンドオフ（SO）から、トライゲッターのウィング（WTB）、突破役のセンター（CTB）、そして最後尾でチームを支えるフルバック（FB）まで、バックスの主要なポジションを複数こなす高いユーティリティ性を持ち合わせています。身長178cm、体重90kgと、現代ラグビーのバックスとしては標準的な体格ながら、フィジカルコンタクトにも強く、判断力に優れています。彼にはケイシーとネポという名の兄がおり、彼らもまたプロのラグビー選手として活躍しています。ラグビー一家に育った背景が、彼の競技人生に大きな影響を与えていることは想像に難くありません。

彼のキャリアにおける特筆すべき点の一つは、U20カテゴリーにおいて、サモア代表とニュージーランド代表という異なる国の代表チームにそれぞれ選出された経験を持つことです。これは、彼の持つ多様なルーツと、サモア、ニュージーランド両国のラグビーにおける高い評価を物語っています。国際舞台での早期の経験は、選手の成長に多大な影響を与えるため、このユニークな経歴は彼のラグビーキャリアにおいて重要な財産となっています。

プロキャリアの初期は、ラグビー王国ニュージーランド国内で経験を積みました。地方代表チームであるカンダベリーやカウンティーズ・マヌカウに所属し、国内リーグで実績を重ねました。さらに、スーパーラグビーの強豪であるチーフスでもプレーし、世界最高峰リーグの一つでトップレベルの選手たちと切磋琢磨しました。これらの経験が、彼のスキルとラグビーIQを形成する上で欠かせないステップとなりました。

2018年、彼は新たな挑戦の場として日本のラグビーリーグを選択し、当時のトップリーグに所属していたNTTコミュニケーションズシャイニングアークスに加入しました。日本でのデビュー戦は、同年12月1日に行われたジャパンラグビートップリーグ総合順位決定トーナメントの初戦、ヤマハ発動機ジュビロ戦です。この試合に先発出場し、日本のラグビーファンにその存在を知らしめました。

NTTコミュニケーションズを1シーズンで退団した後、一時的に再びニュージーランドのカウンティーズ・マヌカウに戻りました。しかし、日本のラグビーへの再挑戦を決意し、2021年には豊田自動織機シャトルズ愛知に加入します。当時のリーグワンDIVISION 2でプレーし、チームの躍進に貢献しました。続く2022年には、DIVISION 1の強豪である横浜キヤノンイーグルスに移籍。よりレベルの高い舞台で自身の能力を証明し続けました。そして、2024年7月、彼は新たなキャリアの一章として、浦安D-Rocksへの入団を発表しました。

ニュージーランドで培った高い技術と戦術理解度、そしてスタンドオフからフルバックまでこなせる適応力は、彼が所属するチームにとって非常に貴重な戦力です。これまでNTTコム、豊田自動織機、横浜キヤノンイーグルス、そして現在の浦安D-Rocksと、日本の複数のチームでプレーしてきた経験は、日本のラグビー環境への深い理解をもたらしています。新たなチームである浦安D-Rocksで、彼がどのようなパフォーマンスを見せ、チームに貢献していくのか、今後の活躍が注目されます。

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