ルナ・パパ

『ルナ・パパ』（Luna Papa）は、1999年にドイツ、オーストリア、日本、ロシア、フランス、スイス、タジキスタン、ウズベキスタンという8カ国が共同で製作したファンタジー・コメディ映画です。監督はバフティヤル・フドイナザーロフ、原作・脚本はイラクリ・クヴィリカーゼが手掛けています。本作は、1999年の東京国際映画祭で上映され、最優秀芸術貢献賞を受賞しました。

物語の舞台はタジキスタン。ファル・ホールに住む17歳の少女マムカラットは、女優を志望しています。楽しみにしていた演劇を見逃してしまった満月の夜、彼女は森の中で見知らぬ男に出会います。その男は俳優だと名乗り、二人は結ばれますが、その後マムカラットは妊娠してしまいます。

親友に相談し、堕胎を決意したマムカラットでしたが、手術前に医師がギャングの銃撃に巻き込まれ死亡するという予期せぬ事態に見舞われます。運命を感じたマムカラットは出産を決意し、父親であるサファールに全てを打ち明けます。激怒したサファールでしたが、娘を思う気持ちから、精神を患っている兄のナスレディンと共に、子供の父親を探す旅に出ることを決意します。

登場人物

マムラカット: チュルパン・ハマートヴァ演じる17歳の少女。女優を夢見ています。
ナスレディン: モーリッツ・ブライプトロイ演じるマムラカットの兄。精神を病んでいます。
サファール: アト・ムハメドシャノフ演じるマムラカットの父。娘思いの父親です。
アリク: メラーブ・ニニッゼ
機長: ニコライ・フォーメンコ
カピブラの声: ポリーナ・ライキナ


『ルナ・パパ』は、中央アジアの美しい風景を背景に、一風変わった家族の愛と冒険を描いた作品です。ファンタジーでありながら、社会的なテーマも織り込まれており、観る者の心を揺さぶります。ユーモラスな展開と、個性的なキャラクターたちが織りなす物語は、多くの観客を魅了しました。

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