ルナ12号

ルナ12号の概要

ルナ12号（ロシア語：Луна-12、英語表記：Luna 12）は、1966年にソビエト連邦によって打ち上げられた無人の月探査機です。この探査機は、ルナ計画の一環として開発され、月の地形を詳しく観測するために設計されました。

設計と機能

ルナ12号は、月面の詳細な地形観測を行うためにカメラを搭載していました。そのカメラは、月の表面を高解像度で捉えることを目的としていました。また、探査機の下部には月周回軌道に入る際に使用するための減速用ロケットエンジンが装備されており、正確な運用が実現されました。電力供給には化学電池が利用されており、これにより機器への安定したエネルギー供給が可能でした。更に、ルナ12号は、同じシリーズであるルナ11号やルナ14号といった類似機とともに、ルナ計画の重要な延長線上に位置づけられています。

打ち上げと飛行経過

1966年10月22日、ルナ12号はモルニヤロケット（8K78M）を用いて、バイコヌール宇宙基地から打ち上げられました。打ち上げ後、探査機は地球を周回した後に、ロケットの最上段が点火されて月への軌道に乗りました。月への軌道に入るのは10月25日のことで、高度100キロメートル、長さ1740キロメートルの月周回軌道に達し、観測活動を開始しました。

ルナ12号は、その後85日間の間、月面の観測を続けましたが、1967年1月19日には機能を停止しました。この期間中に探査機は602周回を達成し、302回のデータを地球に送信しました。送信された画像の解像度は、最大で14.9メートルから19.8メートルの範囲にありましたが、具体的な撮影数については不明のままです。また、ルナ12号のデータは、後の月探査ミッションにおいても重要な参考資料となりました。

ルナ計画との関連

ルナ12号は、ソビエト連邦の月探査プログラムの中でも特に注目されるプロジェクトであり、月に関する科学的知見を深めるための礎を築きました。ルナ計画全体は、月面の探査やその資源利用に向けた初期の努力の象徴であり、これに続く各種の探査ミッションへつながる重要なステップとなったのです。

参考文献

• - “Luna 12” (英語). NASA - NSSDC. 2008年5月30日閲覧。

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