ルナ17号

ルナ17号について

ルナ17号は、ソビエト連邦によって開発された無人の月探査機であり、1970年11[[月17日]]に月面に降り立ちました。この探査機は、歴史上初めて月面を走行する車両であるルノホート1号を搭載していたことで有名です。ルナ17号の打ち上げは1970年11[[月10日]]にバイコヌール宇宙基地から行われ、プロトンロケットを使用して宇宙へと旅立ちました。

設計構造

ルナ17号は、降下ステージと月面車の2つの主要なユニットで構成されていました。降下ステージはルナ16号と共通の設計要素が多く、逆噴射ロケットを利用して、4本の脚で安全に月面に着陸できるよう設計されています。この降下ステージの上に、ルノホート1号が搭載されていました。ルノホートは鉢のような形の与圧容器で、観測装置として4台のテレビカメラや土壌の機械的性質を調査するためのセンサー、X線スペクトル計、X線望遠鏡、宇宙線検出器などを搭載しています。また、展開式の太陽電池パネルを装備し、約3か月の活動期間を計画していました。

全体の重量は、推進剤を含めて約5.6トンというものでした。

ミッションの経過

ルナ17号の打ち上げから数日後、探査機は月周回軌道に到達し、11[[月17日]]には月面「雨の海」に無事に軟着陸を果たしました。降下ステージに付けられていたスロープが展開され、これによりルノホート1号が月面に降り立つことができました。ルノホートの観測活動は、当初の計画で想定されていた3か月を超えて続き、総移動距離は10.54km、2万枚以上の写真、200枚のパノラマ写真の撮影、そして500回以上の土壌分析が行われるなど、非常に成果の多いミッションとなりました。この成功により、ルナ17号は月面探査の新たな一歩を刻むことになりました。

ミッションの終了と後の情報

1971年10[[月4日]]、ルノホート1号の活動が終了したことが公表されました。その後しばらくの間、通信が途絶し、その行方が不明とされていましたが、後にNASAの月観測衛星による撮影のおかげで、その位置が確認されました。さらに、この情報を基にニューメキシコ州の天文台から発せられたレーザー光に対して、ルノホートは2000フォトンの反射光を返すという成果も得られました。

まとめと関連情報

ルナ17号の成功により、月面探査の技術と知識は飛躍的に向上し、以降の探査計画にも大きな影響を与えました。また、ルナ17号はルナ計画の一部であり、その後のルナ21号やさまざまな月面車の開発にもつながりました。ルナ17号のミッションは、宇宙探査の歴史において重要な一章として刻まれています。

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