ルワンダ解放民主軍

ルワンダ解放民主軍（FDLR）は、Democratic Forces for the Liberation of Rwandaの略称で、ルワンダの反政府武装勢力です。

概要

FDLRは、1994年のルワンダ虐殺に関与したとされる旧ルワンダ軍の兵士やフツ族住民を中心に結成されました。ルワンダ国内での活動は限定的で、主に隣国コンゴ民主共和国の東部地域を拠点としています。コンゴ民主共和国の北キブ州に拠点を置き、武装闘争を展開していましたが、コンゴ民主共和国軍とルワンダ軍による共同掃討作戦や、国際連合コンゴ民主共和国安定化ミッション（MONUSCO）の平和維持部隊も対応に当たるなど、国際的な監視下に置かれています。

歴史

FDLRは、ルワンダ虐殺後、国外に逃れた旧政府関係者や軍人らが再結集して組織されました。その目的は、現ルワンダ政府の転覆と、フツ族主導の政権を樹立することにあります。しかし、国際社会からの非難や軍事的な圧力により、その勢力は大きく弱体化しています。

事件・戦闘

2008年12月5日、コンゴ民主共和国とルワンダの外相がFDLRの解体に関する共同軍事計画に合意しました。これを受けて、2009年1月20日には、約5,000人のルワンダ兵がコンゴ民主共和国領内に進駐し、コンゴ民主共和国軍との共同掃討作戦が実施されました。

2010年9月7日、国際連合はコンゴ民主共和国東部の複数の村落で、2010年7月以降に多発した性的暴行にルワンダ解放民主軍も関与していると発表しました。これらの行為は、国際人道法に違反する重大な犯罪として非難されています。

近年では、コンゴ民主共和国軍による掃討作戦や、内部対立などにより、FDLRの戦闘能力は低下していると見られています。しかし、依然としてコンゴ民主共和国東部地域における不安定要素となっており、地域住民への影響も懸念されています。

現状

2024年現在、FDLRはルワンダ国内に目立った軍事拠点はなく、コンゴ民主共和国東部での活動が中心です。しかし、その活動は周辺地域に不安定要素をもたらしており、国際社会はFDLRの解体と、地域全体の安定化に向けて取り組んでいます。

関連項目

内乱
ジェノサイド
民族浄化
人民防衛国民会議（CNDP）
マイマイ (コンゴ)
軍閥
* 暴力的な非国家主体

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