ルンゴ

ルンゴは、エスプレッソを抽出する際に、通常よりも多い量の水を使用する方法で淹れられたコーヒーです。その名前はイタリア語で「長い」を意味し、通常の2倍程度の水を使うことから来ています。

ルンゴの抽出

通常のエスプレッソは、約18～30秒で25～30ml抽出されるのに対し、ルンゴは約1分間かけて50～60mlを抽出します。抽出時間が長いため、コーヒーの成分がより多く抽出されます。

他のコーヒーとの比較

ルンゴは、アメリカーノやロングブラックと似ていますが、抽出方法に違いがあります。アメリカーノはエスプレッソにお湯を加えるのに対し、ロングブラックはお湯にエスプレッソを加えます。一方、ルンゴは、抽出時に使用する水量が多いため、アメリカーノやロングブラックに比べて、量が少なくなります。

カフェクレマというコーヒーは、ルンゴと同様に全ての水を抽出に使用しますが、量はルンゴの約2倍になります。カフェクレマは、特に英語圏では一般的なコーヒーです。

味の特徴

ルンゴは、コーヒーの粉を通過する水の量が多いため、エスプレッソに比べて強さが弱くなり、苦味が強くなる傾向があります。逆に、水の量を減らすと、コーヒーの強さが増し、リストレットとして知られるコーヒーになります。

コーヒーの成分は、抽出速度によって異なるため、水の量を増減させると、コーヒーの成分構成が変わります。そのため、リストレットがエスプレッソの単に倍の強さになるわけでも、ルンゴがエスプレッソの半分の強さになるわけでもありません。また、エスプレッソは圧力をかけて抽出されるため、同じ豆と水の量を使用しても、抽出方法によってコーヒーの組成が変わります。

作り方と量の目安

リストレット、エスプレッソ、ルンゴの間には明確な区別はなく、相対的な用語として使われます。しかし、一般的な目安として、抽出量と抽出比率を用いて区別されることが多いです。具体的には、抽出比率1:1で抽出したものをリストレット、1:2をエスプレッソ、1:3～4をルンゴと呼びます。

• - リストレット: 約30ml
• - エスプレッソ: 約60ml
• - ルンゴ: 約90～120ml
• - カフェクレマ: 約180ml

これらの量はあくまで目安であり、豆の種類や挽き具合、抽出時間によって変化します。ルンゴは、エスプレッソとは異なる風味や味わいを楽しむための選択肢の一つです。

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