ルーム・オン・ファイア

概要

『ルーム・オン・ファイア』（Room on Fire）は、アメリカ合衆国のロックバンド、ザ・ストロークスによって発表されたセカンドスタジオアルバムです。彼らのデビュー作である『イズ・ディス・イット』が世界的な成功を収めた後、大きな期待が寄せられる中で制作されました。

制作背景

本作のアルバム制作にあたり、当初バンドはナイジェル・ゴッドリッチ氏をプロデューサーとして迎え、レコーディングを開始しました。ゴッドリッチ氏はレディオヘッドなどの著名なアーティストとの仕事で知られ、その独特なアプローチが期待されていましたが、残念ながらバンド側とゴッドリッチ氏の間で音楽的な方向性やレコーディングの手法に関する意見の相違が生じました。この意見の対立は解消されず、初期のセッションは途中で中止されるという事態に至りました。

制作が暗礁に乗り上げる中で、バンドはファーストアルバム『イズ・ディス・イット』を成功に導いたプロデューサー、ゴードン・ラファエル氏に再び協力を仰ぐことを決定しました。ラファエル氏との再タッグは、バンドにとって慣れ親しんだ環境と、既に確立されている信頼関係の中で作業を進めることを可能にしました。結果として、『ルーム・オン・ファイア』はラファエル氏のプロデュースのもと、完成に至りました。このプロデューサー交代劇は、アルバムの制作過程における重要なエピソードとして語られています。

収録曲

アルバムには以下の11曲が収録されています。特に記載がない限り、全ての楽曲はバンドのフロントマンであるジュリアン・カサブランカスによって作詞・作曲されています。

1. What Ever Happened? – 2:54
2. Reptilia – 3:41
3. Automatic Stop (Casablancas and Albert Hammond Jr.) - 3:26
4. 12:51 – 2:33
5. You Talk Way Too Much – 3:04
6. Between Love & Hate – 3:15
7. Meet Me in the Bathroom – 2:57
8. Under Control – 3:06
9. The Way It Is – 2:22
10. The End Has No End – 3:07
11. I Can't Win – 2:34

参加メンバー

アルバムの演奏には、バンドのオリジナルメンバーに加え、アディショナルミュージシャンが参加しています。

バンドメンバー

ジュリアン・カサブランカス - ボーカル
アルバート・ハモンドJr. - ギター
ニック・ヴァレンシ - ギター
ニコライ・フレイチュア - エレクトリックベース
ファブリツィオ・モレッティ - ドラムス

アディショナルミュージシャン

リチャード・マーティン - ドラムス

スタッフクレジット

アルバム制作に関わった主なプロダクションおよびデザインのスタッフは以下の通りです。

プロダクション

ゴードン・ラファエル - プロデューサー
ザ・ストロークス - アレンジ
ウィリアム・ケリー - エンジニアリング
吉岡俊一 - エンジニアリング
グレッグ・カルビ - マスタリング
スティーヴ・ファローン - マスタリング

デザイン

ピーター・フィリップス - カバーアート
コリン・レイン - 写真
* ブレット・キルロー - アートディレクター

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