レイモン・プリドール

レイモン・プリドール：永遠の二番手と呼ばれた英雄

レイモン・プリドール（Raymond Poulidor, 1936年4月15日 - 2019年11月13日）は、フランス・クルーズ県出身の自転車ロードレース選手であり、その卓越した才能と不屈の精神で、多くのファンを魅了しました。1973年にはレジオンドヌール勲章を受章しています。

ツール・ド・フランスにおける不運と輝き

プリドールはツール・ド・フランスに14回出場し、そのうち12回を完走。総合2位を3回、総合3位を5回という素晴らしい成績を残しましたが、一度も優勝することができませんでした。また、一日たりともマイヨジョーヌ（個人総合時間賞の選手が着用する黄色いジャージ）に袖を通すことがなかったことから、「永遠の二番手」という異名を持ちます。

彼の時代が悪かった、というのもジャック・アンクティルとエディ・メルクスという、自転車ロードレース史上屈指のスター選手と同時代に活躍したことが、彼の優勝を阻んだ大きな要因でしょう。しかし、ツール・ド・フランスでの表彰台8回は史上最多であり、その実力は疑いようもありません。

愛称は「プープー（Pou Pou)」。親しみやすい人柄と、常に全力を尽くすプレースタイルで、多くのファンから愛されました。

家族

シクロクロス世界チャンピオンであるアドリ・ファンデルプールの義父であり、同じくプロサイクリストであるマチュー・ファン・デル・プールの祖父でもあります。

主な記録

1位

ブエルタ・ア・エスパーニャ総合優勝……1964
パリ〜ニース総合優勝……1972･1973
ドーフィネ・リベレ総合優勝……1966･1969
ミラノ〜サンレモ優勝……1961
グランプリ・デ・ナシオン優勝……1963
スーパープレスティージュ……1964

2位

ツール・ド・フランス総合成績……1964･1965･1974
ツール・ド・フランス山岳賞部門……1963
ブエルタ・ア・エスパーニャ総合成績……1965
世界自転車選手権プロ・個人ロードレース……1974
ミラノ〜サンレモ……1964
フレッシュ・ワロンヌ……1972
パリ〜ニース総合成績……1966･1969
ドーフィネ・リベレ総合成績……1964･1965･1974
グランプリ・デ・ナシオン……1969
フランス国内選手権プロ・個人ロードレース……1965
バスク一周総合成績……1971
スーパープレスティージュ……1961･1972


レイモン・プリドールは、その輝かしい実績と、常に挑戦し続ける姿勢で、自転車ロードレース界に大きな足跡を残しました。彼の名前は、これからも多くの人々に語り継がれることでしょう。

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