レインウェア

レインウェアとは

レインウェアは、雨天時や寒冷時に着用する衣服で、特にアウトドア活動において重要な役割を果たします。レインスーツとも呼ばれ、一般的には頭巾付きの長袖上着と長ズボンのセットで構成されています。

これらの衣服は、袖口や裾が絞られており、上着の裾や頭巾には紐が付いているのが特徴です。上着は前開き型で、ファスナー部分にはフラップが付いており、風雨の侵入を防ぐ工夫が凝らされています。素材には、撥水・防水加工を施したナイロン生地がよく使用されます。レインコートも、レインウェアの一種として参考にされることがあります。

登山用レインウェアの特徴

登山用として使用されるレインウェアには、特に高い防水透湿性が求められます。これは、雨を防ぎつつ、内部の湿気を逃がし、快適な状態を保つためです。

代表的な防水透湿素材としては、以下のようなものがあります。

ベルグテック（ミズノ）
DRY.Q（マウンテンハードウェア）
ドライテック（モンベル）
エントラント（東レ）
eVent（ゼネラル・エレクトリック）
エバーブレス（ファイントラック）
ゴアテックス（WLゴア&アソシエイツ）
H2No（パタゴニア）
ハイドロブリーズ（モンベル）
オムニテック（コロンビア・スポーツウェア）
スーパーバウオテックス（東レ）

色に関しては、視認性の高い鮮やかな色が好まれる傾向にあり、特に黄色は、山中で目立つため実用的な選択肢となっています。

また、登山用のレインウェアは、冬季登山で使用されるマウンテンジャケットとは異なる点があります。軽量化のため、生地が薄く作られており、ロープの使用を想定していないため、肩などの補強布が省略されていることが多いです。

防水性について

防水性に関して、JIS規格では耐水圧2,000mm以上で「防水生地」とされますが、業界内では8,000mm以上の耐水圧がないとレインウェアの素材としては不十分とされています。代表的な防水透湿素材であるゴアテックスは、20,000mm以上の高い防水性を持っています。

素材自体が防水であっても、縫い目が目止めされていないと雨水が浸入してしまうため、レインウェアとしての機能は損なわれます。そのため、縫い目の処理も重要な要素となります。

透湿性について

透湿性素材を使用することで、衣服内の蒸れを軽減することができます。透湿性は、中に何を着るかによっても大きく左右されます。速乾性のある合成繊維のインナーを選ぶことで、より快適に過ごすことができます。

まとめ

レインウェアは、アウトドア活動において欠かせないアイテムです。防水性、透湿性、素材、デザインなど、様々な要素を考慮して、最適なレインウェアを選ぶことが重要です。

参考資料

今井泰博、西原彰一著『山の道具Q&A』山と溪谷社 ISBN 4-635-04067-4

関連項目

* レインコート

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