レオン・ムバ

ガブリエル・レオン・ムバは、1902年に生まれ、1967年11月28日に死去したガボンの政治家であり、同国初の初代大統領です。彼はファン族の出身で、ガボン民主党（PDG）の前身であるガボン民主連合（BDG）の創設者としても知られています。

初代首相から大統領へ

ムバは、フランス領赤道アフリカの一部であった時代の1957年5月21日に、ガボン自治共和国内閣の初代首相に就任しました。そして、1960年8月17日のガボン独立に伴い、初代大統領に就任しました。首相職は1961年2月21日まで兼任していました。

親仏路線と国内の対立

ムバは政治家として一貫して親仏の立場を取り続け、フランスからの自立を主張するジャン・イレール・オウバメと対立しました。独立時には、オウバメのガボン民主社会同盟（UDSG）との連立政権を樹立しましたが、次第に独裁的な傾向を強め、1963年2月には連立を解消しました。1964年の議会選挙では、強力な選挙介入を行い、反対派の勢力を妨害しました。

クーデターとフランスの介入

1964年2月17日、オウバメ派によるクーデターが発生し、ムバは失脚しました。しかし、フランス軍の介入により、わずか2日後には権力の座に復帰しました。この事件は、ムバ政権がフランスの支援に大きく依存していたことを示しています。

大統領再選と急逝、そして長期政権へ

その後、1967年3月の大統領選で再選を果たしましたが、同年11月末に急逝しました。大統領職は、アルベール・ベルナール・ボンゴ副大統領（後のオマール・ボンゴ・オンディンバ）に引き継がれました。ボンゴは大統領として強固な独裁体制を築き、長期政権を継続しました。ムバの死後、ガボンの政治は新たな時代を迎えることになりました。

ガブリエル・レオン・ムバは、ガボンの独立と初期の国家建設において重要な役割を果たしましたが、その政治手法は賛否両論を呼びました。親仏路線、独裁的な傾向、そしてフランスの介入といった要素は、ガボンの政治史を理解する上で欠かせないポイントです。

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