レキント・ハローチョ

レキント・ハローチョは、メキシコのベラクルス地方を起源とする、4弦または5弦の撥弦楽器です。ギターラ・デ・ソンとも呼ばれます。ソン・ハローチョと呼ばれる音楽の合奏で用いられ、独特の音色と演奏方法が特徴です。

楽器の特徴

レキント・ハローチョは、小型のギターのような形状をしています。ボディ、ネック、チューニングヘッドが一枚の木から作られていることが多く、ボディは薄く、指板はわずかに盛り上がっています。フレット数は12です。

弦はナイロン製で、演奏するとクラシックギターの下4本の弦のような音がします。

チューニング

4弦のレキント・ハローチョは、ADGcを標準的なチューニングとして使用できますが、GADgやCDGcといった変則的なチューニングも一般的です。

5弦のレキントの場合は、標準的な4弦のチューニングから5半音低い音を足して、EADGcとします。

演奏方法

レキントは、水牛の角などで作られた特殊なピックを使って演奏されるのが一般的です。ソン・ハローチョの合奏においては、アルパ・ハローチャ（ハープ）がない場合、レキントが楽曲のメロディーテーマを導入として演奏します。その後、ボーカルのメロディーラインに合わせて、即興的に対位法的な旋律を演奏し、楽曲を盛り上げます。

レキント・ハローチョは、ソン・ハローチョ音楽に欠かせない楽器であり、その独特な音色と演奏スタイルは、ベラクルス地方の文化を象徴するものとして大切にされています。

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