レジェンド/光と闇の伝説

映画『レジェンド / 光と闇の伝説』について

1985年に製作されたアメリカ映画『レジェンド / 光と闇の伝説』は、北欧神話をテーマにした壮大なファンタジー・アドベンチャーです。監督は『エイリアン』や『ブレードランナー』で知られるリドリー・スコットが務め、特に映像美とクリーチャーの描写に定評があります。この映画では、幻想的な世界観と共に、視覚的に魅力的なキャラクターが描かれています。

ストーリー

物語は、大昔の神秘的な世界を舞台にしています。美しい二頭のユニコーンに魅せられた王女リリーは、禁じられた角に触れてしまったことで、呪いが世界に降りかかります。この事件がきっかけで、一頭のユニコーンが倒れ、王女は闇の魔王に捕らえられてしまいます。若者ジャックは、王女を救うために立ち上がり、数々の試練を乗り越えていくのです。

キャストとスタッフ

本作には若手俳優トム・クルーズが主要キャストとして出演し、さらにはミア・サラがリリーを演じます。この他にも、豪華なスタッフのもとに制作され、脚本はウィリアム・ヒョーツバーグが担当、撮影にはアレックス・トムソンが起用されています。音楽は、国際版ではジェリー・ゴールドスミスが担当し、アメリカ版ではタンジェリン・ドリームが手がけました。また、特殊メイクにはロブ・ボーティンが携わっており、様々なクリーチャーが登場します。

評価と興行成績

『レジェンド』は、公開された当初から賛否が分かれました。レビュー集積サイトのRotten Tomatoesでは、43件のレビュー中、支持率は40%と低調で、Metacriticでも加重平均値が30/100となっています。このように、批評的には厳しい評価を受けていますが、映像美やクリーチャーに関しては一定の評価を得ています。

音楽のトラブル

本作には二つのバージョンが存在し、国際版とアメリカ版では異なる音楽が使用されています。アメリカ版が若者向けにロック音楽を採用した結果、音楽を担当していたゴールドスミスが不満を示し、スコットとの間に苦い過去が生まれました。この騒動は映画界でも悪名高く、スコットは後にゴールドスミスに謝罪広告を出すまで至りますが、両者の関係は壊滅的とされています。

その後の評価

映画は興行的に成功とは言えなかったものの、特殊メイクやクリーチャーのデザインは高く評価され、アカデミー賞のメイクアップ部門にもノミネートされています。また、ティム・カリーの演じた闇の王ロード・オブ・ダークネスは米Yahoo!ムービーの「偉大な映画のクリーチャー20」にも選ばれ、今日でも関連商品が登場するほどの人気を誇っています。

まとめ

『レジェンド / 光と闇の伝説』は、その美しい映像と独特の雰囲気で多くのファンタジー映画ファンに愛される作品ですが、制作背景や音楽トラブルといった不遇な側面も持っています。リドリー・スコットの作品における音楽の扱いに関するトラブルは、映画史の中でも興味深いエピソードの一つでしょう。

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