レスリー・アン・ウォーレン

レスリー・アン・ウォーレンは、1946年ニューヨーク生まれのアメリカ合衆国の女優、歌手です。ロシア系ユダヤ人の家庭に生まれ、バレリーナを目指してアメリカン・バレエ・スクールで研鑽を積んでいましたが、女優への道を志し、17歳でアクターズ・スタジオに入学。当時最年少の入学者として注目を集めました。

彼女のキャリアはブロードウェイで幕を開けます。1963年、ミュージカル『110 in the Shade』でデビューし、1965年の『Drat! The Cat!』ではシアター・ワールド・アワードを受賞。その後、ロサンゼルスで上演されたミュージカル『スカーレット』でスカーレット・オハラを演じましたが、ブロードウェイ進出には至りませんでした。しかし、これらの経験は彼女の確かな舞台キャリアの礎となりました。

映画『サウンド・オブ・ミュージック』のリーズル役のオーディションには落選したものの、彼女はテレビ界で頭角を現し始めます。1965年、ロジャース&ハマースタインのテレビ版ミュージカル『シンデレラ』で主役を演じ、大きな成功を収めました。その後も、『スパイ大作戦』の主要女性登場人物ダナ・ランバート役（1年間の出演）や、様々なテレビ映画、連続ドラマで主演を務め、着実にキャリアを築いていきました。『マペット・ショー』へのゲスト出演や、映画版への出演も果たしています。また、1975年のテレビドラマ版『スーパーマン』ではロイス・レイン役を演じ、映画版のオーディションにも参加しましたが、最終的にはマーゴット・キダーが選ばれました。彼女のスクリーンテスト映像は、映画のVHSやDVDの特典映像として公開されています。

映画界での活躍も目覚ましく、1981年の『Race for the Yankee Zephyr』では主演を務め、1982年のミュージカル・コメディ映画『ビクター/ビクトリア|ビクター_ビクトリア』では、アカデミー助演女優賞にノミネートされる高い評価を得ました。ゴールデン・グローブ賞にも5度ノミネートされ、1977年の『79 Park Avenue』ではミニシリーズ部門で最優秀主演女優賞を受賞しています。

その他にも、『刑事コロンボ』、『スーパーマン』、『フェアリーテール・シアター』など数々の作品に出演。イーグルスのミュージックビデオや、エアロスミスのミュージックビデオにも出演するなど、その活躍は多岐に渡ります。近年においても、『ふたりは友達? ウィル&グレイス』、『デスパレートな妻たち』、『女検死医ジョーダン』、『ザ・プロテクター/狙われる証人たち』などの人気ドラマに継続して出演し、精力的に活動を続けています。

私生活では、1967年に映画プロデューサーのジョン・ピーターズと結婚し、一人息子をもうけましたが、後に離婚。2000年に再婚しています。

彼女のフィルモグラフィーは非常に長く、映画、テレビドラマ、舞台と、多様な作品に携わってきました。初期のブロードウェイでの活躍から、テレビドラマでのスターダム、そしてアカデミー賞ノミネート作品への出演と、レスリー・アン・ウォーレンは、一貫して高い演技力を発揮し続け、現代に至るまで多くのファンを魅了し続ける、類まれな才能を持つ女優と言えるでしょう。彼女のキャリアは、エンターテイメント界における女性の成功物語として、これからも語り継がれていくことでしょう。

もう一度検索