レッドショルダー

レッドショルダー（RED SHOULDER）

レッドショルダーとは、テレビアニメ『装甲騎兵ボトムズ』に登場する架空の特殊部隊で、ギルガメス軍に属する。この部隊は、設立当初から持てる力を最大限に引き出す訓練と非道な戦術が特徴であり、全体での生存率の向上に特化した活動を行っていた。

設立の経緯

レッドショルダーの正式名称は「ギルガメス宇宙軍第10師団メルキア方面軍第24戦略機甲歩兵団特殊任務班X-1」である。設立はアストラギウス暦7207年2月13日で、ペールゼンの提案により参謀本部の認可を受けた。当初の目的は特殊作戦部隊の編成であり、初陣であるアルダヴィア戦では150名程度の兵士でありながら驚異的な戦果を挙げた。その後、ペールゼンはレッドショルダーの設立に別の意図を抱いていたという。

訓練とその悲惨さ

レッドショルダーは、惑星オドンにおいて集中的な訓練を受けた。指導するのはペールゼンとリーマン少佐で、彼らの選抜に基づいて集められた300名の兵士は、厳しい選抜を経て正式に登録された。訓練の内容は非常に過酷で、特に「共食い」として知られる内部での殺し合いが行われ、生き残った者だけが残される厳しい環境下にあり、軍上層部はそれを容認していた。

この訓練は、オドンの基地二ヶ所で行われ、部隊がもたらす戦果が高く評価され続けたため、疑惑の声は上がっても改善されることはなかった。ペールゼンは密雲によって周囲からの監視を逃れ、実態を隠し通すことができた。

戦場での噂と評判

レッドショルダーは、ギャオア戦役やオロム高原の戦いなどの激戦においても高い生存率と戦果を記録したため、一般兵士の間で「生き延びるために仲間を犠牲にする存在」として恐れられていた。また、その名の由来となった暗い赤色の右肩部を持つスコープドッグは、破壊と殺戮の象徴ともなり、無差別攻撃さえ行った。

このように、彼らの高すぎる戦果は味方からも「吸血部隊」として敬遠される結果となった。惑星サンサにおいては、環境の破壊が進み、酸素マスクなしでは生存できない地域が生まれてしまった。

ペールゼンの影と転機

レッドショルダーの実態が秘匿され続ける中、ペールゼンは昇進していったが、彼の地位を脅かす者たちも存在した。ネハルコ中将は、スパイを送り込んでその秘密を暴こうとした。スパイとして送り込まれたカースンがレッドショルダーに参加し、同時にメルキア軍兵士のキリコ・キュービィーも入隊していた。彼は特異な生還率を持っていたため、抗議的な態度が目を引く存在となってしまった。

その後、基地では訓練の暴動が発生し、多くの兵士が犠牲となる事態に発展したが、キリコは生還した。ペールゼンの計画も失敗に終わり、その後第三次サンサ攻略戦の成功で評価を受けつつあったが、カースンの情報により一転して窮地に追い込まれた。

解散とその後

7213年4月7日、百年戦争の終結とともにレッドショルダーは正式に解散したが、ペールゼンの護衛として残る兵士もいた。最終的にキリコ以外は命を落とす中、レッドショルダーで培った技術と戦術は、後の秘密結社やPS（パーフェクトソルジャー）計画に影響を与えることとなった。

メディア展開

『青の騎士ベルゼルガ物語』にもレッドショルダー出身のキャラクターが登場し、ギルガメス軍のその後の戦闘に影響を与え続けている。

以上がレッドショルダーの概要であり、多くの戦果を挙げている一方で、その独特な背景と訓練方法がもたらした悲劇的な側面もあることに注意が必要である。

もう一度検索