レマゲン鉄橋

映画『レマゲン鉄橋』解説

『レマゲン鉄橋』（原題：The Bridge at Remagen）は、1969年に公開されたアメリカの戦争映画です。第二次世界大戦末期、1945年3月に起きたレマゲン鉄橋（ルーデンドルフ橋）を巡る、連合軍とドイツ軍の攻防戦を描いています。

ストーリー

1945年2月、連合軍は敗走するドイツ軍を追ってライン川へと進軍。ドイツ軍はライン川を天然の要塞として防衛を試みます。連合軍は、ライン川を渡るために無傷の橋を求めていました。

ドイツ軍のブロック将軍は、上官から担当地区の橋を全て爆破するよう命令を受けます。しかし、川の向こうには7万5千人の友軍兵士が残されており、彼らの撤退を支援するため、レマゲン鉄橋を可能な限り残し、連合軍が目前に迫ってから破壊しようとします。将軍は、腹心の部下であるクルーガー少佐を橋の防衛部隊指揮官に任命し、連合軍が橋に接近するまで爆破しないよう指示します。

クルーガー少佐が橋に到着すると、書類上は1600名いるはずの兵士はほとんどおらず、爆破用の爆薬も不足しているという状況でした。少佐は、爆破準備や橋の防衛陣地構築を進めながら、増援部隊の派遣を要請しますが、返答はあるものの援軍はなかなか現れません。その間にも、アメリカ軍のバーンズ少佐が率いる機甲歩兵大隊の先遣隊が橋に迫り、激しい攻防戦が始まります。

キャスト

主要キャストは以下の通りです。

ジョージ・シーガル
ロバート・ヴォーン
ベン・ギャザラ

※2021年5月7日発売のBDには、TBS版とテレビ東京旧版の日本語吹替が収録されています。

史実と映画

映画のストーリーは、おおむね史実に基づいています。しかし、戦闘シーンの追加など、娯楽性を高めるための脚色も加えられています。

実際のレマゲン鉄橋は、連合軍が制圧後に崩落し、現存しません。そのため、映画のロケはチェコスロバキア（当時）のヴルタヴァ川沿いにあるダヴレで行われました。この場所には、20世紀初頭に建設されたダヴレスキ橋が使用されました。ダヴレは、戦前にはドイツ系住民が多く住んでいましたが、終戦とともに国外追放されています。撮影当時、町では再開発が進められており、建物などの爆破許可が比較的容易に下りたそうです。

映画の撮影がほぼ終了した頃、プラハの春に対するソビエト連邦およびワルシャワ条約機構軍の軍事介入（チェコ事件）が発生し、スタッフとキャストは急遽タクシーに分乗してチェコスロバキア国外へ脱出するという事態になりました。一部の撮影はオーストリアで行われ、映画に登場するM24戦車は、オーストリア軍が使用していた車両です。

その他

映画のオープニングで演奏される主題曲は、テレビ朝日系列のバラエティ番組「いきなり!黄金伝説。」や「よゐこの無人島0円生活」で、濱口優のBGMとして使用されています。

関連情報

カール・ティンマーマン：ハートマン中尉のモデルとなったアメリカ軍人。

外部リンク

レマゲン鉄橋 - allcinema
レマゲン鉄橋 - KINENOTE
The Bridge at Remagen - オールムービー（英語）
The Bridge at Remagen - IMDb（英語）

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