レリクス 暗黒要塞

レリクス 暗黒要塞 (ファミリーコンピュータ ディスクシステム)

『レリクス 暗黒要塞』は、1987年4月10日にボーステックから発売されたファミリーコンピュータ ディスクシステム用のアクションアドベンチャーゲームです。プレイヤーは主人公の「魂」を操作し、暗黒要塞の最上階に潜むヘルを倒し、輝きの王女を救出することを目指します。同社のPC用ソフト『レリクス』（1986年）をモチーフにしていますが、家庭用ゲーム機への移植にあたり大幅なアレンジが加えられています。

ゲーム内容

システム

プレイヤーは、暗黒要塞に潜入した「魂」を操作し、最上階にいるヘルを倒し、輝きの王女を救い出すのが目的です。肉体は敵の攻撃や体当たりによってHPが減少し、HPがゼロになるとゲームオーバーとなります。攻撃を受ける瞬間にレバーを背中側に入力することで防御が可能です。

特定の場所に「アイドル」が隠されたダンジョンへの入り口が存在します。ダンジョンの最深部にはボスキャラが存在し、アイドルを守っています。アイドルは全部で5つ存在し、次のダンジョンへの鍵となるほか、全て揃えることでラストダンジョンへの鍵となります。

特定のキャラクターを倒すと、倒した相手に乗り移ることができます。乗り移れる肉体は数種類存在し、それぞれ攻撃手段が異なります。武器や魔法で攻撃する肉体は、対応するアイテムを取得することで、拳を使って攻撃する肉体は、敵戦士を倒すことでそれぞれパワーアップします。

暗黒要塞には破壊できる壁が存在し、アイテムが隠されていることがあります。また、壁を崩す位置などを工夫することによって階段を作り、先に進むための手段とする場所も存在します。

その他

このゲームでは、違う階層に移動する際、その度にローディングが実行されます。このようなローディングの多さは、ゲームのテンポを著しく損ねる要因となっています。Windows版では修正されています。

「ガンナー」には弾数制限が存在しますが、弾が尽きても銃で殴ることができます。

ジャンプした後に攻撃ボタンを押し、アクションしたと同時に再びジャンプボタンを押すことで、2段ジャンプが可能になります。

しゃがんで攻撃ボタンを押し、攻撃モーション時にジャンプボタンを押しっぱなしにすることで、武器を出したアクションの状態のまま、モーションを固定することができます（連続攻撃状態となることもあります）。

ストーリー

遥かな昔から存在する「大いなる二つの意識」。その一つ「HELL」（ヘル）が地球を侵略しました。彼は、太古に地球を訪れた「HEAVEN」（ヘブン）によって築かれた城を利用して「暗黒要塞」を建造し、銀河系を光で満たす「輝きの王女」を捕らえ、最上階に閉じ込めました。「輝きの王女」が囚われた今、地球、そして銀河系は暗黒に塗り潰されてしまうのでしょうか…。

肉体（ボディ）

ブレードアーミー（Blade Army、体色：赤）: 最初に手に入れる肉体。ヘル軍ソード隊の戦士で、要塞内の見回りが主な任務。剣で攻撃し、剣のアイテムでパワーアップします。
アーマー（Armor、体色：白）: ヘル軍ソード隊の下士官。ブレードアーミーよりも体力、攻撃力に優れます。剣で攻撃し、剣アイテムによってパワーアップします。
ファイター（Fighter、体色：黄）: ヘル軍特殊部隊の戦士。常に拳で戦うように訓練されており、体力があり、動きも素早い。攻撃範囲は狭いが、他の戦士を倒すほどパワーが上がります。
ガンナー（Gunner、体色：緑）: ヘル軍突撃隊所属の戦士。ライフルを使って攻撃します。ライフルは弾数制限があります。
ソーサリー（Sorcerer、体色：橙）: ヘル軍かく乱部隊所属。体力は低いが、魔法を使うことで遠距離の敵を攻撃できます。魔道書を取ることで攻撃力が上がります。
聖なる戦士（Holy Soldier、体色：青）: 要塞内のどこかに眠る戦士。「勇者の魂のみが、かの肉体に乗り移る事が出来る」と言い伝えられています。剣のアイテムを取る事で、パワーアップします。

アイドル

ダット（DATT）: 第一のダンジョンで入手。第二のダンジョンへの鍵。
アソック（ASOK）: 第二のダンジョンで入手。第三のダンジョンへの鍵。
ラーヌア（LARNUA）: 第三のダンジョンで入手。第四のダンジョンへの鍵。
ラーロ（LAHRO）: 第四のダンジョンで入手。第五のダンジョンへの鍵。
ヤロービ（YAROVI）: 第五のダンジョンで入手。5つのアイドルが全て揃う事で、ラストダンジョンへの鍵。

評価

ゲーム雑誌などでは、ロード回数の多さなどから否定的に評価されることが多く、ゲームのテンポを損ねているという指摘がありました。しかし、独特の世界観に魅了されたプレイヤーも存在しました。

関連作品

ファミコンソフト『ダンジョンキッド』の戦闘BGMにこのゲームの曲が流用されています。
* 本作を原作としたゲームブックが存在します。

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