ロイツェ (駆逐艦)

USS Leutze (DD-481)

USS Leutze (DD-481) は、アメリカ海軍のフレッチャー級駆逐艦である。この艦の名称は、南北戦争および米西戦争において活躍したユージン・ヘンリー・コジーンズ・ロイツェ少将に由来しており、日本語では「リューツ」や「ロイツ」とも表記されることがある。

建造と就役

USS Leutze は、1941年6月3日にピュージェット・サウンド海軍工廠で起工された。1942年10月29日、ロイツェ少将の孫娘であるキャロライン・ロークリフによって進水し、艦長B・A・ロビンス中佐の指導の下、1944年3月4日に正式に就役した。艦は、その後基礎訓練と乗組員の訓練を行い、1944年の夏には真珠湾とエニウェトク環礁間で護衛任務に従事した。

戦歴

「ロイツェ」は、1944年12月にボロボロの状態で帰還するまでに5つの主要な作戦に従事した。シアトル出港後には真珠湾やソロモン諸島で訓練を行い、9月12日からはペリリューの戦いの前準備として、日本軍の拠点に砲撃を行った。この戦闘では反撃を受け、乗組員に死傷者が出た。

続いて、10月のレイテ島の戦いに参加し、10月24日にはレイテ湾での日本機による空襲を受けて損傷を負い、11名の死傷者を出した。さらに、同夜のスリガオ海峡海戦では、敵艦隊との交戦を果たし、その後の神風特攻に直面することとなる。

1945年にはルソン島の戦いに参加し、陸軍の上陸支援や敵艦の攻撃など、重要な役割を果たした。その道中には、護衛空母から落ちた乗組員を救助し、感謝の印としてアイスクリームを受け取るエピソードもあった。

「ロイツェ」は硫黄島の戦いにも参戦し、様々な任務に従事。しかし、艦前部に命中弾を受けるなどの被害を受け、数名が負傷した。それでも任務を全うし、その後ウルシーに向かい修理を行った。

沖縄戦とその後

沖縄戦では、比較的平坦な地形で行われる大規模な水陸両用作戦に従事。「ロイツェ」は、3月27日に特殊潜航艇を発見し爆雷で撃沈するなど、艦の火力支援を行った。しかし、4月には連続的な神風攻撃に遭遇し、駆逐艦「ニューコム」が大きな被害を受けた際には、消火活動を行ったが、新たに神風の攻撃を受けて艦尾が大破した。

この激闘の中で、「ロイツェ」の司令代行は功績を認められ、海軍十字章を授与されることとなった。最終的には、沖縄戦後の1945年7月、艦は修理のためにグアムに向かい、その後サンフランシスコに到着。しかし、終戦により修理は中断され、1945年12月に退役。1946年には除籍され、1947年には解体される運命となった。

USS Leutze はその戦歴から5個の従軍星章を受章し、アメリカ海軍における重要な艦の1隻として記憶されている。

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