ロイヤルデルタ

ロイヤルデルタ：輝ける競走馬の生涯

ロイヤルデルタは、アメリカ合衆国で活躍した競走馬です。類まれな才能と強さを持ち、数々の栄光を手にしました。その華麗なる競走生活と、惜しまれつつ幕を閉じた生涯を紐解いていきましょう。

華麗なる競走生活

2008年生まれのロイヤルデルタは、デビューからその才能を開花させました。2010年のデビュー戦を勝利で飾ると、その後も着実に勝ち星を重ね、ブラックアイドスーザンステークスで重賞初制覇を達成します。続くG1競走、コーチングクラブアメリカンオークスでは惜しくも3着。しかし、続くアラバマステークスではG1初勝利を手にし、その実力を証明しました。

2011年は、ロイヤルデルタにとって飛躍の年となりました。ベルデイムステークスでは僅差で2着に終わりましたが、最大の目標であったブリーダーズカップ・レディーズクラシックでは、ライバルであるイッツトリッキーを大きく突き放し優勝を飾ります。この活躍により、850万ドルという高額で売却されました。そして、この年のエクリプス賞最優秀3歳牝馬に選出され、その名を不動のものとしました。

翌2012年も、ロイヤルデルタの活躍は止まりません。ドバイワールドカップでは9着と結果を残せませんでしたが、帰国後はフルールドリスハンデキャップ、デラウェアハンデキャップと連勝を重ねます。そして、パーソナルエンスンハンデキャップで2着となった後、ベルデイムステークスでは9馬身半差という圧倒的な強さで勝利を収めます。再びブリーダーズカップ・レディーズクラシックに出走し、強豪を相手に再び優勝。1989年、1990年のバヤコア以来となる同レース連覇を達成しました。シーズン終了後には、エクリプス賞最優秀古馬牝馬に輝きます。

2013年も、ロイヤルデルタは前年と同様のローテーションでレースに臨みました。ドバイワールドカップでは10着と振るいませんでしたが、帰国後はデラウェアハンデキャップを10馬身3/4差という圧勝で制し、パーソナルエンスンハンデキャップでも勝利を収めます。しかし、ベルデイムステークスでは惜しくも2着。そして、ブリーダーズカップ・ディスタフでは4着に終わり、現役生活に幕を閉じました。しかし、その輝かしい功績により、3年連続でエクリプス賞最優秀古馬牝馬を受賞するという栄誉に浴しました。

繁殖生活と引退

現役引退後は、繁殖牝馬としてアイルランドで新たな道を歩み始めます。しかし、初年度は不受胎、2年目は流産と、子宝には恵まれませんでした。2017年、ついに初仔となる牝馬を出産。しかし、出産直後に合併症により、わずか9歳でその生涯を終えました。

血統と系譜

ロイヤルデルタの母、Delta Princessはアメリカ合衆国で重賞3勝を含む11勝を挙げた名牝でした。さらに、その母系には、英G2ナッソーステークスの勝ち馬であるLyphard's Deltaや、米G1ベルデイムステークス、トップフライトハンデキャップの勝ち馬であるProud Deltaといった名馬が名を連ねています。

結論

ロイヤルデルタは、類まれな才能と強さを持ち合わせた、まさに伝説的名牝でした。その輝かしい戦績と、惜しまれつつも幕を閉じた生涯は、多くの人々の記憶に深く刻み込まれることでしょう。彼女の遺伝子は、新たな名馬を生み出す礎となり、その系譜は長く語り継がれていくことでしょう。

もう一度検索