ロイヤル・フュージリアーズ連隊

ロイヤル・フュージリアーズ連隊：歴史と編成

ロイヤル・フュージリアーズ連隊は、1968年に編成されたイングランドの歩兵連隊であり、複数の連隊を統合した大型連隊として知られています。その起源は17世紀に遡り、数々の戦役に参加してきた歴史と伝統を受け継いでいます。

連隊の沿革

1957年、ロイヤル・ノーサンバーランド・フュージリアーズ（第5連隊）、ロイヤル・フュージリアーズ（第7連隊）、ランカシャー・フュージリアーズ（第20連隊）の3個連隊が集まり、フュージリア旅団が編成されました。1963年にはロイヤル・ウォリックシャー連隊（第6連隊）が加わり、1968年にこれら4個連隊が統合され、ロイヤル・フュージリアーズ連隊が発足しました。旧連隊はそれぞれ第1～4大隊となり、第5大隊は国防義勇軍（TA）部隊として編成されました。

編成の変遷

1968年：
第1大隊（旧第5連隊）
第2大隊（旧第6連隊）
第3大隊（旧第7連隊）
第4大隊（旧第20連隊）
第5大隊（TA）
1971年：第4大隊が廃止され、伝統は各大隊に引き継がれました。
1994年：第3大隊が第1、第2大隊に吸収。第5大隊は1個中隊に縮小され、ミッドランド連隊へ転出しました。
2007年：第5大隊が再編成されました。

編成

第1大隊：ウォーリア装甲戦闘車を装備した機械化歩兵であり、ドイツのファリングボステルを本拠地としています。第1機甲師団に所属し、700名の人員で構成されています。
第2大隊：ロンドンのハンスロウを本拠地とする軽歩兵部隊で、600名の人員を擁しています。第12機械化旅団に配属されています。
第5大隊：訓練大隊であり、ダラム、ニューカッスル、アッシントンに拠点を置いています。一部部隊は第2大隊と共にアフガニスタンへ派遣されました。

現在の管理系統

クィーンズ師団
プリンセス・オブ・ウェールズ・ロイヤル連隊
ロイヤル・フュージリアーズ連隊
第1大隊
第2大隊
ロイヤル・アングリアン連隊
国防義勇軍
プリンセス・オブ・ウェールズ・ロイヤル連隊第3大隊
ロイヤル・フュージリア連隊第5大隊
ロイヤル・アングリアン連隊第3大隊

フュージリアとは

17世紀にフリントロック式銃（フュジ）を装備した兵士（フュージリア）が誕生しました。フュージリアは、火縄銃のように火種を持ち歩く必要がなく、安全かつ迅速に射撃できる利点がありました。当初は砲兵隊の護衛兵として配備され、後に各歩兵連隊の擲弾兵もフリントロック式銃を装備するようになりました。

イギリスでは1685年に砲兵隊を護衛する連隊としてロイヤル・フュージリア連隊が編成され、フュージリア連隊は最新式のフリントロック式銃を装備したエリート部隊と位置づけられました。そのため、フュージリア連隊の制服は、擲弾兵と同様に、ヨーロッパ諸国の擲弾兵の服装に準じて変遷していきました。

統合された連隊の沿革

ロイヤル・フュージリアーズ連隊は、以下の連隊の歴史を受け継いでいます。

ロイヤル・ノーサンバーランド・フュージリアーズ（第5連隊）
ロイヤル・ウォリックシャー・フュージリアーズ（第6連隊）
ロイヤル・フュージリアーズ（第7連隊）
ランカシャー・フュージリアーズ（第20連隊）

これらの連隊は、それぞれ数々の戦役で輝かしい戦績を残し、ロイヤル・フュージリアーズ連隊の基盤となりました。

近代

19世紀に入ると、フュージリア連隊は名誉称号となり、功績のあった連隊に与えられるようになりました。フュージリア連隊は、擲弾を模した帽章を使用するようになり、その象徴的なスタイルを確立しました。

20世紀後半には、イギリス陸軍の再編に伴い、フュージリア連隊の統合が進められ、2006年にはスコットランドとウェールズのフュージリア連隊がそれぞれロイヤル・ウェルシュ第1大隊とロイヤル・スコットランド連隊第2大隊に統合されました。

現在、ロイヤル・フュージリアーズ連隊は、クィーンズ師団の一員として、イギリス国内外で様々な任務に従事しています。その歴史と伝統は、連隊の兵士たちによって受け継がれ、イギリス陸軍の重要な一部として、その存在感を示し続けています。

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