ログイン (雑誌)

『LOGiN』の歴史と文化

『LOGiN』は、1982年5月にアスキーから発行されたコンピュータゲーム雑誌で、パソコンゲームを主なテーマとしていました。当初は『月刊アスキー』の別冊として刊行され、創刊当初は技術的な内容に重きを置いていました。しかし、読者のニーズに応える形で、次第に娯楽性の強い記事へとシフトチェンジしていきました。

雑誌の成り立ち

『LOGiN』が月刊化した1983年以降、ゲーム情報を前面に押し出すスタイルが定着し、特にゲーム愛好者に支持されました。月2回刊システムの導入や特徴的な企画が受け入れられ、持ち直しに成功。1984年には小島文隆が編集長に就任し、娯楽路線の強化を図りました。

記事内容の多様性も特徴で、新しいゲームジャンルやテクノロジーに関する特集記事が充実していました。その中でも、新ゲームの紹介や未来技術の予測など、パソコンゲーム文化の成熟に貢献しました。特に編集部の個性が際立っており、「おたく」という語を一般的に広めたことでも知られています。

オリジナルゲームと投稿企画

『LOGiN』は、オリジナルゲームのプログラムを掲載することでユーザーの参加を促し、ユーザーからの投稿ゲームも受け付けていました。優秀な作品には「堀井賞」や「木屋賞」といった賞が贈られ、受賞作品は書店での販売対象にもなりました。これは雑誌の新たな側面を創出し、読者とのインタラクションを強化しました。

特集記事と連載企画

特集記事としては「プログラムオリンピック」があり、有名ソフトハウスへのインタビューやショートプログラムの公開が行われていました。1990年代には「いあ〜んバカンス」という慰安旅行レポートも企画され、スタッフ同士の親睦が図られました。これらの記事は、雑誌のユニークなキャラクターを際立たせ、読者に愛される要因となったのです。

雑誌の変遷と影響力

さらに、様々なジャンルの記事を通じて読者層を広げ、1992年には歴史やファンタジーを題材にした記事も増え、非ゲーマー層からの人気を集めました。しかし、20世紀末頃からパソコンゲーム人気が低下し、雑誌スタイルも従来のものへと戻りました。

2000年にエンターブレインが発行元となるも、部数は減少し、最終的には2008年に休刊。休刊後も、「LOGiN BOOKS」などのレーベルが存続し続け、関連するゲーム攻略本が出版されていました。これは、『LOGiN』が築いた文化や影響力が今なお続いていることを示しています。

結論

『LOGiN』は、ただのゲーム雑誌としてだけでなく、日本におけるパソコンゲーム文化の成長を支える重要な役割を果たしました。雑誌のスタイルや編集方針、ユニークな記事内容は、時代を超えて多くの読者に親しまれ続けています。

もう一度検索