ログドーロ

ログドーロ: サルデーニャの黄金の土地

ログドーロ（イタリア語: Logudoro、サルデーニャ語: Logudòro）は、イタリアのサルデーニャ島の中央から北部にかけて位置する地域で、その名は「黄金の土地」という意味を持っています。この地域は、火山性の土壌に恵まれ、豊かな農業地帯として知られています。ここでは古くから先史時代のヌラーゲと呼ばれる巨大な石造建築が見られ、その存在はこの地が古来より人々に住まわれてきたことを証明しています。

歴史的背景

ログドーロは歴史的にも非常に重要な場所であり、古代ローマの時代には帝国の重要な穀物生産地となりました。そのため、ローマ軍団もこの地に駐屯し、ポリス（都市国家）を保護していました。中世には、この地はジュディカート・ディ・トッレスという王国の中心地として栄え、アルダラが最初の首都、後にサッサリが主要な都市となりました。この時期に、多くのロマネスク様式の教会が建設され、現在もその面影を残しています。

しかし、14世紀以降、アラゴンの支配によりログドーロは次第に衰退していきました。この時期、行政機能は島の南部、カリャリへと移転しました。18世紀以降には、サヴォイア家の支配下で反政府勢力の拠点ともなり、多くの非協力的な動きが見られるようになりました。

20世紀に入ると、交通の発展がこの地域にも変化をもたらしました。道路や鉄道の整備が進み、経済の活性化に寄与しましたが、同時に森林資源の枯渇を引き起こす結果となりました。この時期、高まる人口圧や市場における競争力の低下により、多くのログドーロ人が故郷を離れ、サルデーニャ内やイタリア北部へと移住していきました。

地理的特性

サルデーニャ島は中世以来、小区域「クラトリア」と呼ばれる単位で管理されてきましたが、ログドーロ地域の正確な境界はあいまいです。一般には、オージロからヌルヴィの丘陵、コギーナス川、さらに南のモンティフェッル-マルギーネ-ゴチェアーノの線を境界として捉えることができます。この地域には、サッサレーゼやコロス、モンテアクート、メイローグ、ヌッラ、プラナージャなどが含まれます。

主要な町には、サッサリ県のオツィエーリ、イッティリ、オッシ、ボノルヴァ、プロアーゲ、ポッツォマッジョーレ、ティエージがあり、その他にもパッターダやオルビア＝テンピオ県のブッドゥゾ、オスキリ、ベルキッダなどが存在します。これらの地域は、サルデーニャ語のログドーロ方言が話されることでも知られ、2006年には正式にサルデーニャ語の書記法の基盤となりました。

ログドーロは、その豊かな歴史と文化的遺産、そして美しい自然と共に、サルデーニャ島の中でも特に魅力的な地域として多くの人々に愛されています。

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