ロサンゼルス・リグレー・フィールド

リグレー・フィールドは、かつてアメリカ合衆国カリフォルニア州ロサンゼルスに存在した野球場です。1925年にマイナーリーグの球場として開場し、短期間ながらMLBの球団も本拠地として使用しました。

球場の概要

この球場は、イリノイ州シカゴにある同名のリグレー・フィールドとは別の球場です。名称が同じ理由は、当時シカゴ・カブスとロサンゼルス・エンゼルス（マイナーリーグ）の両方を所有していたウィリアム・リグレーという人物がいたためです。

リグレー・フィールドは、野球映画のロケ地としても使用されました。『打撃王』（原題：The Pride of the Yankees）や『くたばれ!ヤンキース』（原題：Damn Yankees）といった名作が、この球場で撮影されています。

球場の歴史

ロサンゼルス・エンゼルスは、1903年からワシントン・パークを本拠地としていました。しかし、駐車場の建設を巡ってオーナーのウィリアム・リグレーとロサンゼルス市との間で交渉が決裂。これを受けてリグレーは、新たな球場の建設を決定しました。1924年に建設が開始され、1925年9月29日にリグレー・フィールドが開場しました。

エンゼルスは33年間、ハリウッド・スターズは計11年間、この球場を本拠地として使用しました。その後、ウィリアムの息子であるフィリップ・リグレーは、エンゼルスとこの球場をブルックリン・ドジャースのオーナー、ウォルター・オマリーに300万ドルで売却しました。

この取引が縁となり、ドジャースは1958年にブルックリンからロサンゼルスに移転しました。しかし、新球場が完成するまでの仮本拠地として選ばれたのは、リグレー・フィールドではなくロサンゼルス・メモリアル・コロシアムでした。リグレー・フィールドの収容人員が少なかったためです。1958年から1960年までの3年間、この球場は使用されない状態が続きました。

1961年、MLBのエクスパンション（球団拡張）によってロサンゼルス・エンゼルスが誕生し、同年のみリグレー・フィールドを本拠地として使用しました。しかし、翌年にはドジャー・スタジアムに移転。その後、リグレー・フィールドは1960年代に取り壊されました。

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