ロサンゼルス市庁舎

ロサンゼルス市庁舎：行政の中心

ロサンゼルス市庁舎は、1928年に完成したカリフォルニア州ロサンゼルス市の行政施設であり、市の行政や政治の中心的な役割を果たしています。この雄大な建物はダウンタウンのシビックセンター地区に位置し、市長の執務室や市議会の議事堂を含む多くの機能を兼ね備えています。

建築と歴史

市庁舎は著名な建築家John Parkinson、John C. Austin、Albert C. Martin Sr.の手によって設計され、1928年4月26日に正式に竣工式が行われました。この建築の特徴的なデザインは、マウソロス霊廟を参考にしており、高さ454フィート（138メートル）で32階建ての規模を誇ります。また、建設時に用いられたコンクリートは、カリフォルニア州の全58郡から集めた砂と21のミッションからの水で作られ、地域との結びつきを強調しています。

市庁舎のイラストは1940年からロサンゼルス市警察のバッジにも描かれており、地域のシンボル的存在となっています。特に、上層階にある展望台は、一般に開放されており、訪問者がロサンゼルスの美しい景色を楽しむことができます。また、市庁舎の最上部には、著名な航空パイロット、チャールズ・リンドバーグにちなんだ「リンドバーグ・ビーコン」という光の塔も設置されています。

市庁舎内には、カリフォルニアの芸術家によるギャラリーが3階に設置された時期もあり、その後も多くの文化的イベントが開催されています。1976年には、ロサンゼルス歴史文化記念物として指定され、この地域の歴史的価値は備わっています。

現在の運営と役割

ロサンゼルス市長室は300号室に位置し、市議会は毎週火曜日、水曜日、金曜日の午前10時に市庁舎内のジョン・フェラード会議室で開催されます。ただし、毎月第1金曜日はバンナイズ市庁舎で行われるため、注意が必要です。近隣には各種政府機関や州・郡の施設が集中しており、公共交通機関にも便利です。最寄の駅はロサンゼルス郡都市圏交通局のシビックセンター駅で、アムトラックやメトロリンクの接続が良好です。

展望室は27階にあり、毎週月曜日から金曜日の午前10時から午後5時まで無料で開放されていますが、セキュリティチェックと身分証明書の提示が求められます。このフロアには広々とした「トム・ブラッドレー・ルーム」という名前の広間があり、特別な行事や式典に利用されています。

国際的な繋がり

ロサンゼルス市は1959年に名古屋市と姉妹都市の提携を結んでおり、提携25周年を記念して設置された時計塔が庁舎の前にあります。さらに、2009年には提携50周年を祝って桜の木が植樹されました。

2018年には、メジャーリーグベースボールのロサンゼルス・ドジャースが市庁舎を描いた記念ユニフォームで試合を行い、地域の歴史や文化を尊重する姿勢が見受けられます。市庁舎は、ロサンゼルスの象徴的な建物であり、訪れる人々に行政の重要性と歴史的背景を伝える役割を果たし続けています。

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