ロシアゴスキー

ロシア語の語学番組『ロシアゴスキー』

『ロシアゴスキー』は、2017年10月から2022年3月までNHK Eテレで放送されたロシア語を学ぶための語学番組です。この番組は、従来の『テレビでロシア語』というタイトルに変わってスタートしました。その背景には、日本におけるロシア語教育の歴史や需要の少なさという事情があります。

日本国内でロシア語の語学番組は、他の外国語に比べて視聴者の関心を集めることが難しく、過去には放送が断絶する時期もありました。そのため、以前の『テレビでロシア語』の内容が長期間にわたって繰り返されるという事態が発生しました。このような状況から、番組は大幅な改革を実施し、ひときわ目を引く内容を目指しました。

番組の特徴

新しい番組名『ロシアゴスキー』は、ロシア語が好きな人をロシアの人名のように表現し、視聴者の興味を引く工夫がされています。また、講座は従来の半年から短縮され、3か月間の集中講座として設計されました。この短期間での学習スタイルは、現代の忙しいライフスタイルに合った方法と言えます。

演出面では、人気の旅番組『旅するユーロ』のスタイルを踏襲しましたが、旅をするのは日本人ではなく、ロシアに住む日系企業で働くロシア人女性が担当しました。この設定は、語学を学ぶ上での新しい視点を提供しました。

教材と放送スタイル

教材に関しては、3か月の講座に合わせて全内容を一冊にまとめ、再放送でも使いやすい形式になっています。これにより、視聴者は繰り返し学ぶことが可能となり、効果的な学習が促進されました。

『ロシアゴスキー』では、モスクワ編とサンクト・ペテルブルク編の二つのシリーズが用意されており、各編ともに全12回で構成されています。これにより、視聴者はロシアの文化や言語を多角的に学ぶことができました。

出演者と講師陣

この番組の講師には、東京外国語大学の前田和泉教授が務めました。リポーターは、ロシア語講座の魅力を伝えるために設計されたタチアナ・ティマコワ（通称ターニャ）やヴィクトリヤ・ワーグネル（通称ヴィーカ）など、ロシア出身の女性が担当しました。

番組のナレーターであるジェーニャの存在も重要で、彼の声は『ロシアゴスキー』の特徴ある鳴り響く要素として多くの視聴者に親しまれました。また、オレーグ・ヴィソーチンという講師が関わり、彼の豊富な知識は番組に深さを与えました。

放送の終焉と未来

2021年度をもって『ロシアゴスキー』は一旦終了し、以降はラジオ講座『まいにちロシア語』のみが放送されています。この番組は、半世紀近くにわたるロシア語の教育番組の一環として位置づけられ、多くの視聴者に影響を与えました。新たな時代の語学教育の方法を試みた『ロシアゴスキー』は、日本におけるロシア語教育の一標となる存在でした。

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