ロシア語国際俳句コンクール

ロシア語国際俳句コンクール

ロシア語国際俳句コンクールは、国際交流基金の主催により、モスクワで開催されるロシア語による俳句のコンペティションです。このコンテストは1998年に「全ロシア俳句コンクール」として始まり、2011年の第4回から現行の名称に改名されました。

創設の背景と改名の経緯

このコンクールは、1998年の夏に在ロシア日本大使館の提案を受けて設立されました。アルグメントゥイ・イ・ファクトゥイ社による新聞『論拠と事実』の協力のもと、初回のコンペティションは開催され、結果として約12,000句の俳句が集まりました。審査は文学者や日本人作家らによって行われ、最優秀作品は『論拠と事実』に掲載されたほか、ロシア初の俳句年鑑『Triton』の創刊に寄与しました。

2010年には第3回が開催され、国際交流基金と俳句愛好者のための雑誌『ハイクメナ』が共催しました。この回をもって名称が「全ロシア俳句コンクール」として残りましたが、同年12月の表彰式において、在ロシア日本国大使館顧問の田口栄治が名称を「ロシア語国際俳句コンクール」に変更することを提案し、この名称が以降の回で使用されています。これに伴い、全ロシア国立外国文献図書館が共催者として加わり、更に質の高い俳人たちも育ってきました。

コンテストの詳細

以下は、ロシア語国際俳句コンクールの開催履歴です。

• - 第1回: 1998年～1999年
• - 第2回
• - 第3回: 2010年6月 募集、11月 結果発表。テーマは「2010年日本の秋」。発表は外国文献図書館オーヴァル・ホールにて。
• - 第4回: 2011年8月～10月 募集、12月 結果発表。
• - 第5回: 2012年5月～7月15日 募集、9月 表彰式。
• - 第6回: 2013年10月5日 表彰式。
• - 第8回: 2016年9月 表彰式、ゲストに池田瑠那。
• - 第9回: 2017年9月 表彰式、ゲストに望月とし江。
• - 第10回: 2018年3月～5月 募集、9月 表彰式、ゲストは小澤實。
• - 第11回: 2019年9月 表彰式、ゲストは町田無鹿。
• - 第12回: 2020年11月 表彰式（オンライン）、選評には小澤實や望月とし江らが参加。

類似のイベント

さらに、ロシア国内には類似の俳句コンテストも存在します。

サハリン俳句コンテスト

サハリンのユジノサハリンスク市では、日本映画祭が毎年開催されており、2014年からは在ユジノサハリンスク日本国総領事館の主催でサハリン日本文化デーも実施されています。このイベントの一環として俳句コンテストも行われており、2016年には作品パネル展示も行われました。また、2018年には日本とロシアの協力で実施された「ロシアにおける日本年」の公式行事として、「第4回サハリン俳句コンテスト」も組まれています。2021年には、テーマを「サハリンの自然」とした第6回俳句コンテストが開催されました。

日露俳句コンテスト

2009年からは、秋田国際俳句・川柳・短歌ネットワークが設立され、日本国内外の作品を日英両言語で広く紹介しています。このネットワークも日露俳句コンテストを開催しており、2018年には「波」をテーマにした第7回目が行われました。2021年には第10回目のコンテストが実施されています。

ロシア語国際俳句コンクールは、文化交流の架け橋として、今後も多くの作品や俳人を育てる重要な役割を果たし続けることでしょう。

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