ロシア連邦軍参謀本部軍事アカデミー

ロシア連邦軍参謀本部軍事アカデミー

ロシア連邦軍参謀本部軍事アカデミーは、モスクワに位置するロシア連邦軍の主要な幕僚学校です。このアカデミーは将官候補者のための教育機関として機能しており、将来の軍の指導者を育成します。アカデミーの住所は、ホルツノヴァ通り14番地です。

概要と歴史

このアカデミーは、1832年に設立された帝国軍事アカデミーをその起源とし、長い歴史を有しています。1918年にはフルンゼ軍事アカデミーに設置されていた高級指揮課程を基に、ソビエト連邦軍の教育機関として正式に設立されました。将校の教育を行うにあたり、当アカデミーには大佐、中佐、少佐の階級の士官が入学可能であり、通常は大佐昇進直後の将校が多く参加します。

学校への入学は、原則として30代後半から行われます。選ばれた将校はまず、各兵科または軍種のアカデミーでの基礎教育を受け、その後、参謀本部アカデミーに進むという流れが一般的です。卒業生は、士官学校での短期間の修業を経て、その後すぐに将官や提督の階級に昇進することが期待されます。アカデミーの修業年限はわずか2年で、兵科学校や他の高等アカデミーの3年に対して、特に短い期間で教育が行われます。

このアカデミーでは、教員や学生がソ連末期の赤軍再編に関する重要な議論にも参加しており、兵力削減についての具体案を提案したとされています。これにより、ロシア軍の戦力や運用に影響を与えてきた経緯があります。

校名の変遷

アカデミーの名称は設立以来、数度の変更が行われています。最初は「帝国軍事アカデミー」とし、その後、1855年からは「ニコライ皇帝参謀本部アカデミー」と名付けられました。さらに1909年には「ニコライ皇帝軍事アカデミー」と改称され、1910年には「帝国ニコライ皇帝軍事アカデミー」などと名称が変遷していきます。1917年、ロシア革命を経て、最初は「ニコライ皇帝軍事アカデミー」として存続しましたが、1918年には「赤軍参謀本部軍事アカデミー」と改められました。

1941年からは「赤軍参謀本部軍事アカデミー『K・E・ヴォロシーロフ』」に改名され、1942年にはドイツ語表記の「Höhere Militärakademie der RABA『K.J. Woroschilow』」としても知られています。1958年以降は「ソビエト連邦軍参謀本部軍事アカデミー」との名称で運営され、1992年のソ連崩壊後は「ロシア連邦軍参謀本部軍事アカデミー」として現在に至ります。

現在の状況

2017年11月22日現在、ウラジミール・ザルドニツキー大将が校長を務めています。このアカデミーは、現代においてもロシア軍の戦略的思考や指導者教育において重要な役割を果たしており、国軍の未来を担う指導者たちが育成されています。

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