ロシア陸軍

ロシア陸軍の概説

ロシア陸軍（Сухопутные войска、英語: Ground Forces of the Russian Federation）は、ロシア連邦軍における陸軍部門です。冷戦時代のソビエト連邦地上軍の流れを受け、2023年現在、約50万人の兵士と約1750両の戦車を擁しています。また、保管状態を含めればその数はおよそ5750両にも及ぶとされています。陸軍部門は、特に地上戦において「徹底的な破壊」を行うことが特長とされる非常に強力な軍隊です。

歴史的な背景

第二次世界大戦中、赤軍は膨大な兵力を要し、独立した指揮機関の設置が不可欠でした。1946年3月、最初の陸軍総司令部が設置されたものの、1950年には解散となりました。その後も総司令部の設置と解散が繰り返され、1997年には参謀本部の一部門として陸軍総局が設置されるなどの変遷がありました。2001年には再度総司令部が設立されました。

2008年には、「ロシア連邦軍の将来の姿」に基づいて軍の構造が大幅に改編され、軍管区、作戦コマンド、旅団の3層構造が導入されました。しかし、2013年の戦勝記念パレードで一部の師団が再編成され、依然として師団が存在していることが示されました。

ウクライナ侵攻に至るまで、陸軍は約28万人の兵力と約2800両の戦車を持っていましたが、侵攻により兵力が大幅に増加しました。ただし、戦車などの装備は減少していると見られています。

組織構造

ロシア陸軍は陸軍総司令部によって運営され、その指揮と統率が行われています。陸軍は、5つの軍管区に分かれて配備されており、それぞれモスクワ、レニングラード、南部、中央、東部軍管区が存在します。

部隊は、軍、軍団、師団、旅団などのさまざまな単位に編成されており、特に旅団は自動車化狙撃旅団、戦車旅団、砲兵旅団など多岐にわたる専門的な部隊で構成されています。これにより、陸軍は迅速な展開と戦闘支援を可能にしています。

兵科と装備

ロシア陸軍は、兵科、支援兵科、後方部隊・施設に分類されます。兵科には自動車化狙撃兵や戦車兵、砲兵などが含まれ、戦闘に直接関与します。また、支援兵科は偵察や通信、工兵など、陸軍の任務遂行を支える役割を担っています。

装備については、移動可能な装甲車両、ミサイル発射機、無人機、対空火器など多様な機器がそろっており、地上戦の効率化と効果的な作戦展開を実現しています。特に、最新の陸軍用アサルトライフルや狙撃銃は、演習や実戦での使用が想定されており、武装の近代化が進められています。

まとめ

ロシア陸軍はその歴史的背景から現在に至るまで、数回の構造変更や装備更新を経てきました。今後もその役割や兵器の進化が期待され、世界情勢においても重要な位置を占める存在であるといえるでしょう。

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