ロシニ島

ロシニ島の魅力と特性

ロシニ島（Lošinj）は、クロアチアのアドリア海北部に位置する美しい島で、クヴァルネル湾に面しています。本土の都市リエーカの南に位置し、プリモリェ＝ゴルスキ・コタル郡に属しているこの島は、面積74.36平方キロメートルで、2001年時点での人口は8,134人です。

地理的特徴

ロシニ島はツレス＝ロシニ群島の一部であり、この群島にはツレス島、ウニエ島、イロヴィク島、スサク島など、大小合わせて多くの島が存在します。ツレス島が群島の中で最も大きく、ロシニ島はその次に大きな島です。島同士は小さな橋でつながれているため、アクセスも容易です。ロシニ島は全長33キロメートル、幅が最大で4.75キロメートルにも及び、海岸線は112.7キロメートルに達します。

地下水源に恵まれ、一年を通じて2600時間を超える日照時間が確保され、夏には特にドイツやイタリアからの観光客が多く訪れる人気の観光地となっています。年間の湿度は約70％で、夏の平均気温は24℃、冬は7℃ほどです。島の最高地点はテレヴリン山（588メートル）やスヴェティ・ニコラ（557メートル）であり、美しい自然の景観を楽しめます。また、常緑樹が多く、特に南西海岸には美しい松林があります。

歴史的背景

ロシニ島には古代から人々が定住していたとされ、特にオソルシュツイカの麓やマリ・ロシニ港周辺にその証拠が見られます。ローマ人はこの島を「アプソルス」（Apsorrus）と呼び、周辺の島々を「アプシルティデス」として位置づけました。中世には教会の財産や貴族の所有地となり、定住者は少数でしたが、1280年には本土から移住した人々の記録が残っています。これらの人々は1389年に自治権を獲得し、ロシニの名が初めて文献に登場したのは1384年のことです。

18世紀と19世紀にかけて、この島は貿易や造船業の発展を迎え、経済的にも活況を呈しました。かつてアドリア海沿岸を支配していたヴェネツィア共和国が崩壊した後、ロシニはオーストリア＝ハンガリー帝国の地となり、1918年までその支配を受けました。その後、1943年にはイタリア領となり、1945年にはユーゴスラビアに併合されました。1991年にクロアチアが独立を果たし、現在のロシニ島となっています。特に1945年以降、多くのイタリア語を話す人々が国外に脱出し、世界中でコミュニティーを築いています。

文化と人物

ロシニ島は、素晴らしい自然環境に恵まれ、多様な文化的背景を持つ家族や人々が共存する地域です。ここからは有名なセーリング選手アゴスティーノ・ストラウリーノが誕生しています。彼はヘルシンキオリンピックで金メダルを獲得した実績があります。

ロシニ島はその美しい海岸線、温暖な気候、豊かな歴史により、訪れる人々を魅了し続けています。観光客は、この島でのリラックスした時間を楽しみ、歴史を感じながら、島の美しさに心を奪われます。

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