ロジャー・ペキンポー

ロジャー・ペキンポー（Roger Thorpe Peckinpaugh、1891年2月5日 - 1977年11月17日）は、アメリカ合衆国オハイオ州ウースター出身のプロ野球選手（遊撃手）です。右投げ右打ちの選手として、20世紀初頭のメジャーリーグで活躍しました。

初期のキャリア

1910年、ペキンポーはクリーブランド・ナップス（現クリーブランド・ガーディアンズ）に入団。当初は守備要員としての出場が主でした。1912年には70試合に出場しましたが、翌年は出場機会が減少し、1913年5月にニューヨーク・ヤンキースへトレードされました。

ヤンキース時代

ヤンキースでは1914年からレギュラー遊撃手として活躍。同年からヤンキースのキャプテンを任されました。1914年には500補殺を記録するなど、主に守備面でチームに貢献。同年9月以降は監督も兼任しました。ヤンキース在籍中の1921年までの間に、遊撃手としての補殺数でリーグ最多を3度、併殺数でリーグ最多を2度記録しています。打撃面では1919年に打率.305を記録したのが唯一の3割でした。

セネタース時代とMVP

1921年、ペキンポーはレッドソックスにトレードされ、その後レッドソックス、セネタース、アスレチックス間の三角トレードでワシントン・セネタースに移籍。ヤンキースのキャプテンはベーブ・ルースが引き継ぎました。セネタースでは1923年に510補殺と105併殺（いずれもリーグ最多）を記録。40犠打を記録するなどチームを牽引し、1924年のセネタース初のリーグ優勝とワールドシリーズ制覇に大きく貢献しました。

1925年にはセネタースをリーグ2連覇に導き、ペキンポー自身もこの年のアメリカンリーグ最優秀選手（MVP）に選出されました。しかし、2連覇をかけた1925年のワールドシリーズでは、7試合で計8失策を喫し、チームはパイレーツに敗れました。

引退後

ペキンポーは1927年まで選手としてプレーし、引退後はクリーブランド・インディアンス（現クリーブランド・ガーディアンズ）の監督に就任。監督退任後は、インディアンスのゼネラルマネージャーおよび球団代表を務めました。1977年、クリーブランドで逝去。

表彰

シーズンMVP：1925年
ワールドシリーズ出場：3回（1921, 1924, 1925年）
犠打数リーグ最多：1922年
リーグ最多補殺（遊撃手）：1916, 1918, 1919, 1923年
* 通算犠打数：314（歴代8位）

ロジャー・ペキンポーは、卓越した守備力とリーダーシップでチームを勝利に導いた名遊撃手として、その名を野球史に刻んでいます。

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