ロストパラダイス・イン・トーキョー

『ロストパラダイス・イン・トーキョー』（LOST PARADISE IN TOKYO）は、2010年9月18日に公開された日本映画です。本作は、新人作家の発掘を目的としたシネバザール・ニューレーベル『KOINOBORI PICTURES』の第1回製作作品として制作されました。SKIPシティ国際Dシネマ映画祭2009ではSKIPシティアワードを受賞したほか、ロッテルダム国際映画祭、釜山国際映画祭、ドバイ国際映画祭にも正式出品されるなど、国内外で高い評価を得ています。

監督は、本作が長編監督デビュー作となる白石和彌。脚本は白石和彌と、『ある朝スウプは』の高橋泉が共同で担当しました。出演は、『ランニング・オン・エンプティ』の小林且弥、『南極料理人』の内田慈、『実録・連合赤軍 あさま山荘への道程』のウダタカキなど。

キャッチコピーは「安住の地（パラダイス）はどこにある?。」「どん底の世界から、ほんの少しだけ浮上する『愛』と『希望』の物語。」「ここで、いいんだ。」と、映画の内容を象徴するような言葉が並んでいます。

ストーリー

物語は、知的障害を持つ実生（みお）と、その弟である幹生（みきお）、そしてデリヘル嬢として働く地下アイドルのマリンという、一見すると接点のない3人を中心に展開します。性欲処理ができない実生のために、マリンはデリヘル嬢として彼らの前に現れます。やがて3人は奇妙ながらもささやかな共同生活を始めますが、マリンを取材するドキュメンタリー演出家が彼女の素性を突き止め、さらに実生が過去に起こした事件を暴いたことで、3人はバラバラになってしまいます。それぞれの未来を信じて歩み始める彼らの姿を通して、社会の厳しさや、その中で生きる人々の希望が描かれています。

キャスト

黒崎幹生（実生の弟、マンション販売会社営業社員）：小林且弥
西村聡子（自称・ファラ、デリヘル嬢&地下アイドル・マリン）：内田慈
黒崎実生（幹生の兄、知的障害者）：ウダタカキ（菟田高城）
駒田宗一：奥田瑛二
米山善吉
磯部泰宏
市村直樹
草野速仁
重廣礼香
奈良坂篤

スタッフ

監督：白石和彌
プロデューサー：大日方教史、齋藤寛朗
脚本：高橋泉、白石和彌
撮影：辻智彦
音楽：安川午朗
美術：今村力
照明：大久保礼司
録音：浦田和治
音響効果：柴崎憲治
編集：加藤ひとみ
製作：KOINOBORI PICTURES
製作協力：若松プロダクション、カズモ
配給・宣伝：SPOTTED PRODUCTIONS

本作は、社会の底辺で生きる人々の姿をリアルに描きながらも、そこに希望を見出そうとする力強いメッセージが込められています。白石和彌監督の独特な演出と、出演者たちの熱演が、観る者の心に深く響く作品です。

外部リンク

公式ウェブサイト
ロストパラダイス・イン・トーキョー - allcinema
ロストパラダイス・イン・トーキョー - KINENOTE

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