ロッカフェラ・レコード

ロッカフェラ・レコード：ヒップホップ界の伝説

ロッカフェラ・レコードは、1994年にジェイ・Z、デイモン・ダッシュ、カリーム・バークの3人によってニューヨークで設立されたアメリカのヒップホップレーベルです。R&B、レゲエ、レゲトンなど、多様なジャンルも扱っていました。

設立と初期

3人の親交から始まったロッカフェラは、当初、メンフィス・ブリーク、ソース・マネー、ジャズ・O、ダ・ランジャズ、そしてプロデューサーのスキー、DJクラーク・ケントらを擁する「Team Roc」を結成しました。しかし、チームは長続きせず、メンフィス・ブリーク以外のメンバーは去ってしまいます。

躍進

1998年にDJ・クルーのコンピレーション・アルバム『ザ・プロフェショナル』をリリース。1999年には、メンフィス・ブリークのファースト・アルバム『カミング・オブ・エイジ』をリリースし、ビッグ・Lとも契約しました。

2000年代に入ると、ビーニー・シーゲルのファースト・アルバム『ザ・トゥルース』をリリースし、フリーウェイ、アミルと契約。2001年には、ジャスト・ブレイズ、カニエ・ウェストの2人をプロデューサーとして契約し、ジェイ・Zの『ザ・ブループリント』をリリースしました。その後、M.O.P.、ディプロマッツのキャムロン、ウータン・クランのオール・ダーティー・バスタードらを迎え入れ、レーベルはさらに勢いを増します。

2002年には、ステイト・プロパティのファースト・アルバム『ステイト・プロパティ』、キャムロンのロッカフェラからのデビュー作『カム・ホーム・ウィズ・ミー』をリリース。2003年には、フリーウェイのファースト・アルバム『フィラデルフィア・フリーウェイ』、ディプロマッツのファースト・アルバム『ディプロマティック・イミュニティ』、ジュエルズ・サンタナのファースト・アルバム『フロム・ミー・トゥ・U』をリリースしました。

ジェイ・Zの引退とカニエ・ウェストの台頭

ジェイ・Zは社長業に専念するため、ラッパーとしての引退を表明。トゥイスタやタリブ・クウェリなどの大物との契約を試みましたが、実現には至りませんでした。

2004年には、カニエ・ウェストが『ザ・カレッジ・ドロップアウト』でデビュー。このアルバムは、レーベル史上最もヒットし、カニエ自身も最も成功したアーティストとなりました。同年には、ヤング・ガンズのファースト・アルバム『タフ・ラヴ』もリリースされています。

内部の亀裂とレーベルの分裂

オール・ダーティー・バスタードの死去に伴い、リリース予定だったアルバムは延期。フォクシー・ブラウンと契約するも、2005年にはジェイ・Zがデフ・ジャムの社長に就任し兼任。デイモン・ダッシュ、カリーム・バークがジェイ・Zとの不和によりレーベルを離脱し、デイモン・ダッシュはダム・ダッシュ・ミュージック・グループ（DDMG）を立ち上げました。

その後

2006年には、R&Bシンガーのティアラ・マリー、コリー・ガンズをスカウトして契約。キャムロンがレーベルを離脱（その後、ジェイ・Zとのビーフに発展）。ジェイ・Zは『キングダム・カム』でシーンに復帰しました。2008年にはジェイダキスと契約し、2009年にはジェイダキスのロッカフェラからのデビュー作『ザ・ラスト・キス』をリリースしています。

ロッカフェラ・レコードは、ヒップホップ界に多大な影響を与えたレーベルとして、その名を歴史に刻んでいます。

主な所属アーティスト
ジェイ・Z（Jay-Z）
カニエ・ウェスト（Kanye West）

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