ロックフォード・フォレストシティーズ

ロックフォード・フォレストシティーズは、1871年にイリノイ州ロックフォードを本拠地として、ナショナル・アソシエーション（National Association of Professional Base Ball Players、1871年 - 1875年）に所属していたプロ野球チームです。

球団の歴史

元々はロックフォードのアマチュア野球クラブとして活動していました。1868年から1870年にかけては、アルバート・スポルディングや、初期の著名な選手であるロス・バーンズが在籍していた時期もありました。1871年にナショナル・アソシエーションが創設された際、後にアメリカ野球殿堂入りを果たすキャップ・アンソンがこの球団からデビューしています。

しかし、リーグ加盟後の球団運営は安定していたとは言えず、遠征費の捻出や選手への報酬の支払いにも苦労する状況だったようです。当時のプロ野球チームの運営は、現代とは異なり、資金繰りが非常に重要であったことがうかがえます。

1871年シーズンは4勝21敗と大きく負け越し、アンソンが1250ドルのオファーに応じてフィラデルフィアへ移籍。チームは2シーズン目を迎えることなく、リーグを脱退しました。短命に終わった球団でしたが、キャップ・アンソンのキャリアの出発点として、その名は野球史に刻まれています。

戦績

1871年：4勝21敗

主な選手

キャップ・アンソン: 内野手として活躍。通算3000安打、2000打点以上を記録し、アメリカ野球殿堂入りを果たしました。ロックフォード・フォレストシティーズからプロとしてのキャリアをスタートさせ、その後、球界を代表する選手へと成長しました。
チェロキー・フィッシャー: 投手として活躍。1873年には防御率1位を獲得しました。

主な球団記録

チーム打率：.264
チーム防御率：4.30
チーム最高打率：.325（キャップ・アンソン）
* チーム最多勝利：4勝（チェロキー・フィッシャー）

まとめ

ロックフォード・フォレストシティーズは、その短い歴史の中で目覚ましい成績を残すことはできませんでしたが、キャップ・アンソンという偉大な選手を輩出したことで、野球史にその名を残しています。19世紀の野球黎明期の球団運営の難しさを示す一例であるとともに、後の野球界を牽引するスター選手の原点として、記憶されるべき存在と言えるでしょう。

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