ロック・オブ・エイジズ (ミュージカル)

ロック・オブ・エイジズ

『ロック・オブ・エイジズ』（Rock of Ages）は、1980年代のロックシーンを舞台にした、クリス・ダリエンツォ脚本によるロック・ミュージカル、およびジュークボックス・ミュージカルです。当時のグラム・メタル・バンドを中心とした、数々のクラシック・ロックの名曲で構成されています。

概要

このミュージカルの特徴は、観客を巻き込む演出にあります。出演者はしばしば「第四の壁」を破り、観客に直接語りかけ、ミュージカルであることを意識させたり、忘れさせたりするような、コミカルな演出が散りばめられています。使用楽曲は、スティクス、ジャーニー、ボン・ジョヴィ、パット・ベネター、トゥイステッド・シスター、スティーヴ・ペリー、ポイズン、ヨーロッパなど、1980年代を代表するバンドのヒット曲が満載です。

あらすじ

1987年、舞台はハリウッド。ロック歌手を夢見るドリュー・ボレイは、バーボン・ルームというバーでウェイターとして働いています。そこで、女優を目指してカンザスからやってきたシェリー・クリスチャンと出会い、恋に落ちます。ドリューはシェリーをウェイトレスとして雇うよう店長のデニスに頼み込みます。

一方、ドイツ人開発者のヘルツ・クライマンとその息子フランツは、サンセット・ストリップの退廃的な雰囲気を一掃し、健全な街づくりを計画。バーボン・ルームも立ち退きの危機に瀕します。デニスは、解散を発表したばかりのロックスター、ステイシー・ジャックスに最後の公演を依頼し、一儲けを企みます。

ドリューは、シェリーへの想いを込めて曲作りに励み、アーセナルの前座として演奏する機会を得ます。しかし、ひょんなことからシェリーとすれ違ってしまい、ステイシーと関係を持ってしまいます。失意の中、ドリューはレコードプロデューサーに才能を見出され、ソロデビューのチャンスを掴みます。一方、シェリーはバーボン・ルームを解雇され、ストリップクラブで働くことになります。

それぞれが夢と現実の間で苦悩する中、ヘルツとフランツによる再開発計画は着々と進行。しかし、フランツはレジーナとの出会いをきっかけに、父の計画に疑問を抱き始めます。そして、自分の本当にやりたいことを見つけ、レジーナへの愛を告白します。

シェリーはストリップクラブを辞め、ドリューへの想いを募らせます。ドリューもまた、名声よりもシェリーとの愛こそが大切だと気づき、彼女を追いかけます。二人は互いの気持ちを確かめ合い、再び結ばれます。

バーボン・ルームは取り壊しを免れ、ステイシーは法的な問題でウルグアイへ逃亡。フランツはドイツで菓子店を開き、レジーナはウエスト・ハリウッドの新市長となります。そして、ドリューとシェリーはグレンデールで新しい家庭を築き、物語はハッピーエンドを迎えます。

映画化

2012年には、アダム・シャンクマン監督、トム・クルーズ主演で映画化もされました。映画では、メアリー・J. ブライジ、ジュリアン・ハフ、アレック・ボールドウィン、ポール・ジアマッティなど、豪華キャストが集結。ボン・ジョヴィ、ガンズ・アンド・ローゼズ、デフ・レパードなど、数々のロックナンバーが使用されています。

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