ロッテ浦和球場

ロッテ浦和球場の概要

ロッテ浦和球場は埼玉県さいたま市南区に位置し、製菓メーカー「ロッテ」の浦和工場内にある野球場です。この球場は千葉ロッテマリーンズの二軍が本拠地として利用しており、球団が運営管理を行っています。観客は間近で選手の練習や試合を観ることができる貴重な場所です。

歴史的背景

ロッテはこれまで二軍専用のグラウンドを持たず、一軍が使用していた川崎球場への移転後は、1980年から川崎市の等々力第二球場を利用していましたが、1981年には新たな下水道処理場が建設され、この球場が閉鎖されました。その後、1982年から1988年まで東京都青梅市の青梅スタジアムを借りて活動を続けたものの、そこもチームの宿舎から距離があり、非常に不便とされました。

このような状況を受け、ロッテは浦和市の自社工場内にファーム育成施設を整備することを決定。1989年には浦和球場と室内練習場が完成し、選手たちの練習環境が大きく改善されました。さらに、1998年には球場の南側に選手寮「千葉ロッテマリーンズ寮」が新築され、選手の生活環境も整いました。

観覧と施設

ロッテ浦和球場では、イースタン・リーグの公式戦も開催されるため、ファンにとっては非常に親しみやすい場所です。球場は三塁側がホーム、つまりロッテの応援側として位置しています。観客席は整備が進む前は土盛りのスタンドと簡易ベンチが設けられていましたが、2011年から2012年にかけて改修工事が行われ、コンクリートの上にセパレートタイプの椅子が設置されるなど設備が充実しました。ただし、観客数は200～300人程度に制限されています。

改修に伴い、選手と観客の動線が分けられ、選手関係者専用の通路が設けられるなど、より管理が厳格化された反面、観客は三塁側ブルペン近くから選手の投球を近距離で観ることができた以前の体験が難しくなりました。また、ブルペン自体にも屋根が設けられ、観客からの視覚的なアクセスが制限されています。

将来の展望

ロッテ球団は1992年以降、千葉県内または茨城県内への移転を検討しており、ファーム育成あたりの機能を強化することを目的としています。現状の設施設備の手狭さが課題とされ、2025年夏ごろまでには新しい移転先を決定する方針です。選定の条件としては、一軍の試合会場からおおよそ1時間圏内であり、トレーニング環境や選手寮が一体的に整備された敷地を求めています。

施設概要

• - 両翼: 96m
• - 中堅: 122m
• - 内野: クレー
• - 外野: 天然芝
• - 照明設備: なし
• - スコアボード: パネル式（得点のみ）
• - 応援ルール: トランペット・太鼓を使用した応援は禁止
• - 売店: 常設の売店は存在せず、自動販売機のみ

アクセス

ロッテ浦和球場へは、JR武蔵浦和駅から徒歩約10分でアクセスできます。球場の周囲には多くの自然が広がり、ファンにとって訪れやすい環境が整っています。スポーツ観戦とともに、周辺の環境を楽しむことができるのもこの球場の魅力の一つです。

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