ロットフレーノ

ロットフレーノ

ロットフレーノ（伊: Rottofreno）は、イタリア共和国エミリア＝ロマーニャ州に属するピアチェンツァ県に位置する基礎自治体、すなわちコムーネです。この町には現在、およそ12,000人の人々が居住しています。

地理

位置と周辺自治体

ピアチェンツァ県の北西部に位置しており、周囲を複数の自治体に囲まれています。境界を接する主な自治体は以下の通りです。括弧内に「PV」と記された自治体は、隣接するロンバルディア州パヴィーア県に属しています。

ボルゴノーヴォ・ヴァル・ティドーネ
カレンダスコ
キニョーロ・ポー (PV)
グラニャーノ・トレッビエンセ
モンティチェッリ・パヴェーゼ (PV)
ピアチェンツァ
* サルマト

気候と地震

気候区分については、イタリアの基準では「zona E」に分類されており、暖房度日（Grado Giorno）は2720 GGとされています。これはイタリア国内における気候の特性を示す指標の一つです。また、地震に対するリスク評価では、「zona 3」、すなわちリスクが低いとされる区分に位置づけられており、比較的地震の発生頻度や規模が小さい地域であると考えられています。

行政

分離集落

ロットフレーノの町域内には、中心地区以外にもいくつかの分離集落（フラツィオーネ）が含まれています。主な分離集落としては、チェントラ（Centora）、サン・ニコロ・ア・トレッビア（San Nicolò a Trebbia）、サン・イメント（Sant'Imento）が挙げられます。

名称の由来と歴史

地名の意味と伝説

ロットフレーノという地名は、イタリア語で「壊れたハミ」、つまり馬の口に装着する馬具の一部を意味する言葉に由来するとされています。この名前には、第二次ポエニ戦争の時代にカルタゴの伝説的な将軍ハンニバルがこの地で馬具を破損し、その修復のために一時的に滞在を余儀なくされたという興味深い伝説が結びついています。この故事にちなんで、町の紋章には馬の姿が描かれていると言われています。

学術的な語源説

しかし、この地域がロットフレーノという名で呼ばれるようになったのは歴史的に見ると中世以降のことであり、伝説とは異なる学術的な語源が提唱されています。これによると、その名は古代ゲルマン系のロンバルド族の言語に由来する可能性があり、「栄光」を意味する「roth」と、「友情」あるいは「平和」を意味する「fridu」を組み合わせた「roth-fried」という人名あるいは地名が元になったと考えられています。これが時代を経て発音上の変化を遂げ、「Rottofridus」となり、最終的に現在のロットフレーノという形に変化していったものとされています。

歴史上の出来事

また、ロットフレーノは過去に戦いの舞台となった歴史も持っています。オーストリア継承戦争の期間中、1746年8月12日には、オーストリア軍とフランス軍の間で比較的小規模ながら重要な戦闘が行われました。この「ロットフレーノの戦い」として知られる衝突では、最終的にフランス軍が勝利を収めています。このような歴史的な出来事が、町の歩みに刻まれています。

ロットフレーノは、そのユニークな地名の由来、伝説と歴史の交錯、そして穏やかな地理的環境の中で、現代の自治体として発展を続けています。

もう一度検索