ロバート・コビントン

ロバート・コビントンのNBAキャリア：複数のチームを渡り歩く万能フォワード

ロバート・コビントンは、1990年12月14日、アメリカ合衆国イリノイ州ベルウッド生まれのプロバスケットボール選手です。スモールフォワードとパワーフォワードの両ポジションをこなす彼のキャリアは、決して順風満帆ではありませんでしたが、持ち前の才能と努力でNBAで長く活躍を続ける存在となりました。

NBA入りまでの道のり

テネシー州立大学で4年間主力選手として活躍したコビントンでしたが、2013年のNBAドラフトでは指名されませんでした。しかし、彼は諦めませんでした。サマーリーグでヒューストン・ロケッツに参加し、そのパフォーマンスでチーム関係者の目に留まり、契約を勝ち取ります。その後は、NBAとDリーグを行き来する日々が続きましたが、Dリーグでは新人王を獲得するなど、着実に経験を積んでいきました。しかし、2014-15シーズン開幕前にロケッツを解雇されます。

フィラデルフィア・76ersでの活躍

2014年11月、コビントンはフィラデルフィア・76ersと契約します。チームは苦戦していましたが、コビントンは70試合に出場し、平均13.5得点、4.5リバウンドを記録。その活躍ぶりは、チームにとって大きな力となりました。特に記憶に残る活躍として、2017年1月20日のポートランド・トレイルブレイザーズ戦での逆転3ポイントシュート、そして4月8日のニューヨーク・ニックス戦での自身初の30得点があげられます。このシーズン、リーグ4位の平均1.9スティールを記録するなど、ディフェンス面でも大きく貢献しました。

76ersでの活躍が認められ、コビントンは2016年11月16日、4年6200万ドルという大型契約を締結します。このシーズンは、80試合に出場し、平均31.7分の出場時間を記録。1.7スティール、0.9ブロックを記録し、オールディフェンシブファーストチームに選出される快挙を達成しました。アシスト数も自己最高を記録し、ターンオーバーを大幅に減らすなど、総合的な能力の向上が見られました。得点も自身初となる1シーズン1000得点を突破し、チームの6年ぶりのプレーオフ進出に貢献しました。しかし、プレーオフでは3ポイントシュートの成功率が低下し、平均得点は8.1得点にとどまりました。

複数のチームを渡り歩く

2018年11月、ジミー・バトラー絡みの大型トレードにより、ミネソタ・ティンバーウルブズに移籍。その後、2020年2月には4チーム間のトレードで再びロケッツへ復帰、2020年11月にはトレバー・アリーザらとのトレードでポートランド・トレイルブレイザーズへ、そして2022年2月にはロサンゼルス・クリッパーズへ移籍するなど、複数のチームを渡り歩くことになります。どのチームでも、持ち前のディフェンス力と3ポイントシュート能力で貢献し続けています。特に、トレイルブレイザーズ時代にはキャリアハイとなる3ポイント成功率とリバウンド数を記録しています。

コビントンの特徴

コビントンは、優れた3ポイントシューターであると同時に、献身的なディフェンダーとしても知られています。長身と運動能力を活かしたディフェンスは、多くのチームにとって大きな戦力となります。彼の活躍は、決して華やかではありませんが、チームにとって不可欠な存在であることを証明しています。常に努力を続け、持ち前の才能を磨き続けるコビントンの今後の活躍にも期待が高まります。

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