ロバート・チャールズ・ウィルスン

ロバート・チャールズ・ウィルスン

ロバート・チャールズ・ウィルスン（Robert Charles Wilson、1953年 - ）は、カナダの著名なSF小説家です。彼は1975年に初めて作品を『アナログ』誌に発表し、その後のキャリアを通じて、多くの賞を受賞し続けています。

経歴

ウィルスンはアメリカのカリフォルニア州に生まれ、カナダのオンタリオ州トロント近郊で成長しました。1970年代初頭にはカリフォルニア州ウィッティアーで過ごすこともありましたが、それ以降は主にカナダでの生活を選びました。2007年にカナダの市民権を取得し、過去にはナナイモやバンクーバーにも居住していました。現在は妻のSharryと共に、トロントの北部に位置するコンコードに暮らしており、2人の息子PaulとDevonがいます。

ウィルスンの作品には、繊細な人物描写と科学的要素を巧みに組み合わせたものが多く、これにより彼の作品は度々『ニューヨーク・タイムズ』のNotable Books of the Yearに選ばれています。また、スティーヴン・キングからは「最も優れたサイエンス・フィクション作家」と評価されています。彼のエージェントはShawna McCarthyで、最近の著作の多くはTor Books社のTeresa Nielsen Haydenによって編集されています。

主な作品と受賞歴

ウィルスンの代表作には、ヒューゴー賞を受賞した『時間封鎖』があります。この作品は三部作として知られ、『無限記憶』を経て『連環宇宙』で完結しています。2015年には、この三部作を基にしたテレビドラマシリーズの製作が発表されました。また、彼の中編小説『Julian: A Christmas Story』は2007年に出版され、ヒューゴー賞の最終候補作に選ばれました。この作品はその後長編小説『Julian Comstock: A Story of the 22nd Century』として2009年に刊行されています。

彼の受賞歴には、1994年のフィリップ・K・ディック賞、1996年のオーロラ賞短編小説部門受賞、1999年のオーロラ賞長編小説部門受賞が含まれます。特に、『時間封鎖』は2006年にヒューゴー賞を受賞し、さらに2009年には星雲賞海外長篇部門も受賞。2015年にはイスラエルのGeffen AwardのベストSF翻訳小説部門を受賞しました。

作品リスト

ウィルスンの著作は多岐にわたり、以下に代表的な作品を挙げます。

• - 長編小説

- A Hidden Place (1986)
- Memory Wire (1987)
- 『世界の秘密の扉』(Gypsies, 1989)
- The Divide (1990)
- 『時に架ける橋』(A Bridge of Years, 1991)
- The Harvest (1992)
- Mysterium (1994)
- Darwinia (1998)
- Bios (1999)
- クロノリス―時の碑― (2001)
- Blind Lake (2003)
- 『時間封鎖』三部作
- 時間封鎖 (2005)
- 無限記憶 (2007)
- 連環宇宙 (2011)
- Julian Comstock: A Story of the 22nd Century (2009)
- 『楽園炎上』(Burning Paradise, 2013)
- The Affinities (2015)
- Last Year (2016)

• - 短編集

- 『ペルセウス座流星群』(the Perseids and Other Stories, 2000)

来日

ウィルスンは2007年に日本で開催されたワールドコンnippon2007に参加し、国際的なサイエンスフィクションコミュニティとの交流を深めました。彼の作品は今もなお、多くの読者に愛され、影響を与え続けています。

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